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第十八話 初日の成果 クロスの場合

あー、ギリギリアウトか。

遅れてごめんね?




歩き続けること数分。

蓮に教えられた通り、一度草原に出てから道無き道なりに沿って歩いていくと、開けた地にでた



「如何にもボスステージっぽいけど、違うんだよね……」


因みに、社長さんから貰った地図はもう燃やした。

や、燃やしたというのは比喩だけど、今はもうない。

用済みなものは捨てていく。当然だね



それでも地形は頭に入っている。これでもテスト上位常連だからね

……それは関係ないか



と、そんなどうでもいいことは置いといて、呼び付けた奴が居ないんだけど?



「何処行った?……今度蓮に会ったときにはロシアンたこ焼き(全当たり)を食わせよう」

「まって!冗談じゃないって!待たせたのは悪いと思ってるけど、お前がすぐに来るとは思ってなかったんだよ!」

「はいはい、言い訳言い訳。クロス、観念したほうがいいよ。カゲロウから逃げ切れたことなんて今までなかったんだから」



「あぁ、今来たのか」

にしても、心のなかで考えていたつもりだったけど、口に出てたか……ま、全員揃ったし結果オーライかな



そうして3人揃ったところで、僕らの成果発表が始まったのだった。



「さぁさぁ!今回は初日の成果ということで言いだしっぺの俺から説明するぜ!」

「その前に、何でここじゃないと駄目なのさ」

「それも兼ねて説明するから!」



ふぅん、まぁこいつのことだし、予想はついてるけど


「先ずは、そうだな……お前らと別れてからのことだ」




_________




「にしてもあいつ等、髪変わると全然印象違うのな。カゲロウが白かったときは思わず笑いそうになったぜ……」



心は真っ黒なのにな

本人に聞かれたら間違いなくしばかれるであろうことを呟きながら草原に向けて歩く。



いや、聴こえてないよな……?

迷いを振り切るように目的を声に出す


「さぁてさてさて。獲物はいるかな」



俺が狙っているのは勿論魔物じゃあない。

もっといい物さ


あたりを見回し、プレイヤー……ここでは風来人か。風来人がいることを確認する。

「見つけた。最初は……6人パーティか。最初にしては大分キツいが……まぁなんとかなるだろ」


一言呟き、悪意と殺意を消失させる。

武器を抜いて無ければこれくらいの調整は俺でもできる。抜いたそばから持ってかれるが

先ずは、愛想よく挨拶する。

「すみませーん!」


俺がそう言うと如何にもな甲冑を着た騎士風の男……リーダーと仮称しよう。

リーダーが呼びかけに応えた

「何か用か?」

「いえいえ、ちょっと死んでくれないかなと」



リーダー目掛けて大剣を振り下ろす。

虚をつかれたパーティは対応することができず、更に攻撃力に振った俺の攻撃力に耐えきれずにリーダーは真っ二つになった。


……実際には肺を切り裂いたところで止まったが。

「切れ味があまり良く無いな……軽戦士にすれば良かったか?いや、ランダムだと選べねぇし、関係ないか」

「て、テメェ!」



激情に駆られた狩人らしき少年が矢を放つ。それを援護するように魔法使い達が火球を飛ばす。タンクらしき重戦士は後衛三人を守るように立つ。



怒りつつもいいチームワークだな

素直に感心するぜ


が、かと言って俺がそれに当たってむざむざ殺られてやる理由もない



矢は切り落とし、その体重の移動によって魔法を回避、そのまま後ろに大剣をスライスし、暗殺者?いや、盗賊か。それを輪切りにする。



「いいね、いいコンビネーションじゃねぇか!燃えてきたぜぇ!!【憤怒】 」



防御を捨て、攻撃力に全振りする。

ここから先はひとつ当たったら致命傷。

俺が当てるか当てられるかの一か八かの勝負所。


俺が追い詰めている筈だが、逆に追い詰められている気がしてくる。

この逆向が堪らない!


「やっぱ、PKは最高だなぁ!!」


こぼれ話。

騎士っぽいやつを一撃で沈められた理由ですが、単純にステータスが高かったのと、騎士の油断が原因です。と言うのも、クロスの攻撃力は既にレベル1極振りよりも高いんですよね。


それに、あくまでこのゲームはリアル準拠とかいう設定があるので大剣の重さ分も裏では攻撃力に加算されています。普通なら避けれる筈ですが、まぁ、相手が悪かったですね

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