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一八 ザシキワラシ 2/2 もしくは 家の盛衰 2/7
ザシキワラシは女の子の姿をしていることもあります。
同じ山口の旧家の山口孫左衛門という家には、童女の神様が二人おられるということを昔から伝えていましたが、ある年、同じ土淵の何某という男が(遠野の)町から帰ると、留場(一般の狩猟を禁止した場所)の橋のほとりで見慣れない二人の女の子に出会いました。
二人はなにか考え事がある様子でこちらへ来ました。
「お前らはどこから来たのか」
と問えば
「おらたちは山口の孫左衛門の所から来ただ」
と答え、
「これからどこへ行くのか」
と問えば
「ここの何某の家に行くべ」
と答えました。
その何某の家はやや離れた所にあり、今も立派に暮らす豪農です。
(さては孫左衛門さんの家も長くはないな)
と思っていましたが、その日からしばらくせずに、孫左衛門の家の主従(家族と使用人)20数名が茸の毒に中って一日のうちに死に絶え、7歳の女の子一人を遺しましたが、その女もまた年をとっても子がおらず、近頃(明治)病気でお亡くなりになりました。




