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くさなぎときつねの思い出ごはん。  作者: ちはやれいめい
ざしきわらしの章《しょう》
28/30

26 再現(さいげん)思(おも)い出(で)のおつゆ!

 かあさんにわたされた電子でんししょせきで、ユカリちゃんのべたものをさがす。

 

「うーんと、とうふ、つぶす、みそしる、……………あ! これかも! すりながしとうふ! とうふをすりつぶしてこねておみそしるれるってなってるもの!」


「どれどれ」


 とうさんもスマホをのぞきこんだ。レシピをじっとんで、うなずく。


「ふんふん。材料ざいりょうおおまかな手順てじゅんしかいてないのか。これくらいなら目分量(めぶんりょう)でなんとかなる。やってみよう」



 父さんは《《くず》》()さじですくい、つぶしたとうふにすこしずつまぜる。たまごの白身しろみれて、ねっていく。


 みそしるのだしについてはないから、かつおぶしと昆布こんぶでだしをとったなしのしるをつくる。


 ほどよくあたためたみそしるに、スプーンですくったとうふタネをとして、とうふがかたまったらみそをといて『すりながしとうふ』のできあがりだ。

 

「どうだ、ユカリ。べてみてくれ」 


 ユカリちゃんはおめんをずらして、両手(りょうて)でうつわをって、すりながしとうふをつめた。

 シリコンスプーンをたせてあげると、スプーンでゆっくりとうふをすくいあげて、くちにはこぶ。


 ぱっとかおがかがやいた。


「…………おいしい。これだよ、おばあちゃんがくれたおつゆ! くさなぎとたべたおつゆ!」


 

「やったぁ!!!!」


 わたしとうさんとかあさんと、ハイタッチした。

 ユカリちゃんはなんどもかみしめて、じっくりすりながしとうふをあじわっている。

 

 せっかくつくったから、自分じぶんたちでもすりながしとうふをべてみる。 


 とうふのぷるぷるかんなかに、ほんのりもっちり。ふしぎなかみごたえとのどごしだ。

 とうふのみそしるとにているようでぜんぜんちがう。


「おもしろいね、これ。とうふのみそしるって、こんなかたあんまりしないじゃない」

現代げんだいよりもべもののしゅるいはすくなかったからこそ、あきないようにいろんなくみあわせをかんがえていたんじゃないか? うん、われながらうまい」


「おいしいわ! うちのメニューにれてもいいわねー」


 足元あしもとで、雪路ゆきじがこうぎのこえをあげる。


「おぬしたちだけでたのしむでない! わしにもくれ!」

「わがはいもたべる!」

「もー! 雪路ゆきじ小町こまち! いまもりつけるから、あばれないの!」


 


 ペットようのごはんざらにもりつけると、雪路ゆきじがすぐにかおをつっこむ。

 ねこじたな小町こまちのぶんは、ぬるくしてある。

 ちょっとニオイをかいでなめてから、おくちをムチャムチャいわせながらあじわっている。


「うまい! カエルカレーにはかなわんが、これもいいものだ」

「わがはいも、すきなのだ」

「そりゃあよかった。料理人りょうりにんとして、よろこんでもらえるのがなによりのよろこびだ」


 とうさんてば、うれしさのあまりニヤニヤしちゃってる。


「ねえねえ! これおみせのメニューにいれていいとおもうよ。定食ていしょくのおみそしる、プラス五十円ごじゅうえんですりながしとうふにできるとかどう?」

「いいかもしれないな」



 そんなわけで、ユカリちゃんがべたかったおもあじは、くさなぎのしんメニューになった。


 ※すりながしとうふ

 豆腐百珍とうふひゃくちんにじっさいにのっているレシピ。

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