第四章 15話 過去へ
BC241の夜空の東の流星。
その流星オープンザボールドアver21.0.5OSに乗り目的地のイーストアイランド近海に着水したクールジャックは、太平洋を130ノットで岸に向かい船を進め着岸すると直ぐにハッチを開けて船外ヘ出た。
航行活動をする隊員は、日頃からトレーニングをしているが練習と本番では体力気力の消耗は全く違う。
特にこの狭い船内は圧が強い。
実践配備されたver21.0.5OSまでの機体航行実験では、多くの隊員が被験者となり中には命を落とした隊員もいた。
改良され安全性正確性が向上したver21.0.5OSとは言え、タイムトリップ中の負担はかなり大きい。
ぜいぜいと息を切らしていたクールジャックは、息を整えるように深呼吸をして身体を動かしてストレッチをした。
身長2.08m体重71100gは68900gになっていた。
今の任務に配属される2年前の研究職時代の彼女は79200gで、今は離婚問題のストレスと殲滅隊でのトレーニングでただでさえ絶賛激痩せ中なのである。
タイムトリップ体感時間は30分。
「CパックA9071B241クールジャックは目的地到着。
次官?応答してください。
CパックA9071B241クールジャックは目的地到着。」
と、頭にタスキーインカムを掛けてそのマイクで無事に到着した事を、先発で現地に到着している直属の上司であるアーキ・ミディス・ナカムラ作戦参謀本部参謀次官兼主席技術技官兼高度技術開発庁次官に連絡を取った。
「あー、ついたんだねクールジャック。
ごめんごめん。
で何だっけ?何すりゃいい?」呑気な返答をするこのスキンヘッドにメガネで48歳小太りの見た目冴えない東洋人の男が、上司のアーキ・ミディス・ナカムラである。
そして彼は今ブリテン島で、ダフニスとクロエを監視しているのだが、その監視対象に先日もいいようにやられていた。




