第百三拾三話 やっぱりコネって大事よね
さて、2年弱の短い赴任期間を終えて、日本に戻って参りました。
赴任前にビザ取得手続きのあれこれを書いておりますが、実は、中国に渡ってからの手続きのほうがもっと面倒だったのです……。
出国前までの時間がなくて、とりあえずMビザ(出張などの短期間滞在用)を取得して出発したのですが、出発前に聞いていた中国国内でMビザをZビザ(労働ビザ)に書き換えられるという情報が間違っており、結局あちこちたらい回しにあった挙句、いったん中国から香港に出国してから、再度、深圳入の入国管理局でZビザを取り直すことになりました。(深圳は私のようなケースの取扱いに慣れているので、わりとすぐに取れる)
Zビザを取ってから、また赴任先の都市に戻って、今度は労働許可証及び居留許可の取得手続きを行います。それが大変でした……。
日本人はルール通りに申請をすればきちんと処理してもらえると思いがちなのですが、さすが中国。そんな一筋縄ではいきません。
赴任先の会社の人事総務部長から外国人の労働許可を担当している市の女性職員を紹介してもらい、ちょっとした手土産をもって挨拶にいったのですが、なかなか手続きがスムーズに進まず……( ;∀;)
中国への入国から1ヶ月以内にすべての手続きを終えなければならないという法的ルールがあるので、時間の経過とともに気持ちは焦るばかり(-_-;)
結局、市政府から天下ってこられた(?)渉外顧問のLさんにお願いして労働許可証及び居留許可の取得手続きを進めて頂くことになりました。
何とこの顧問のおじいちゃんがタダ者ではありませんでした!
手続きをお願いした翌日に、前述した市の女性職員から電話があり、
「……ちょっと胖姐さん?今、あなたの会社のLさんが役所に乗り込んで来て、今すぐあなたの工作許可を発行しろって、私の上司と一緒に騒いでいるけど!?今から30分以内に許可を発行するから、〇〇の資料を大至急メールで追加で送ってくれない?」
……そして確かにそれから30分後に工作許可が無事に下りたのでした。
居留許可についても、Lさんが、
「あ~~、公安局のビザ課には甥っ子がいるから、事前に話を通しておきますよ」
とおっしゃってくれたおかげで、手続きがスムーズに進む進む♪
……わずか3日で居留許可も下りたのでした。(通常は営業日ベースで7日間必要)
私が一か月近くダメ出しばかり食らっていた手続きが、有力者の口利きがあれば、わずか3~4日で終わる(-_-;)
中国でのコネクションの重要性に、改めて気づかされたのでした。
中国を出発する前にもPCR検査を受けて、日本に到着してからもすぐにPCR検査を受けました。
幸い陰性だったので、今は静かに自主隔離期間を過ごしています。
日本の住民票を入れたくても、市役所から『海外から戻ってこられた方は14日間以上たってから役所にお越し下さい』と言われているので、何だか宙ぶらりんな状態です。