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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第百二拾六話 ハイテク化が進んでも……

中国というのは実に不思議な国です。

日本よりもずっとハイテク化が進んでいるところもありますが、一方、数百年前から変わらぬ暮らしを続けているところもあります。


今回はハイテク化の進む中国について、少しご紹介したいと思います。


現在、中国では入国審査もハイテク化が進んできています。

これまで外国人は入国カードの記入だけでしたが、2018年からは、初回入国時に指紋と顔写真の登録も合わせて行うことが法律で義務付けられました。(2回目以降の入国については、どこのイミグレーションから入国しても、初回に登録した情報がネットワークから照合できるので、再登録は不要だそうです)

日本では特殊なインクを使って台紙に指紋を押捺するそうですが、中国ではパスポート内容を読み取らせたあと、機械の指示に従ってタッチパネルに片手ずつ4本の指を押し当てて指紋を登録し、最後に両手の親指の指紋を登録します。また、同時にカメラで顔写真を撮影します。スマートフォンに認証用の指紋登録をするのとまったく同じ動作です。


今月、私が香港経由で中国・深圳に行った時、中国側のイミグレーションには指紋採取用の機械がずらっと並んでいました。ちょうど夕食の時間帯だったので、イミグレーションの係官は誰も指紋登録機の近くにいませんでした。

事前に会社の総務課から、『中国に入国する際は、イミグレーションに並ぶ前に、必ず指紋登録をしてから並んで下さい。そうしないと並び直しになりますよ。』と、口を酸っぱくして注意されていたので、私は入国審査前にちゃんと指紋登録機の前に立ち、中国語の説明を読みながら操作を始めました。


……が、何度やっても指紋の読み取りが出来ない!どの機械でも出来ない!……というか、すべての機械が壊れているっっっ!(=_=)


仕方がないので、隣のカウンターの係官に、


「不好意思,我想问一下。怎样登记我指纹?这些机器可能都有毛病。我无法登记。」

(すみません、お訊ねしたいのですが、どうやって指紋登録したらよいのですか?ここの機械、たぶん壊れていると思うのですが……。登録出来ないんです。)


と聞くと、口々に


「我不知道。到那里去问吧。」

(私には分からないから、あっちで聞けば?)


「找个管理人员问问看吧。」

(職員を探して聞いてみたら?)


と冷たい返事。うわー、さすが中国官僚主義。(;・∀・)

その係官がいないから探しているんだっちゅーの。


仕方ないので、従来通り入国カードに記入して、審査待ちの列に並んでみることにしました。

10分ほど並び、ようやく自分の番が来て、パスポートと入国カードを係官に提出したところ、


「要采取你指纹。用手指按住。……嗯,可以了。下一个。」

(指紋を取りますので、手を押し付けて下さい。……はい、いいですよ、次の人。)


と、あっさり2分程度で指紋登録と写真撮影は済んでしまいました。

あのずらっとイミグレーション前に並んでいる登録機械はいったい何だったんでしょうか?単なる飾り(こけおどし)?……まぁ、最新の機械が入っていても故障しているというのが、ある意味いつもの中国クオリティらしいですが。(^▽^;)

ともかく、迎えに来てくれた現地駐在員を必要以上に待たせてしまった私は、冷汗を拭きながら、イミグレーションを抜けて待ち合わせ場所に向かったのでした。

夏休みを利用して、香港と深圳に行ってきました。今年は香港のほうが日本よりも涼しいですよ。何度も香港に行っていますが、今回、初めて台風警報(シグナル#3)が出ました。日本から持っていった雨傘を指しながら街をぶらぶらしていたのですが、日本人相手の物売りは近づいてこないし、旅行客らしき人に何度も道を聞かれるし、どうやらすっかり地元のオバちゃんだと思われていたらしいです。ちゃんと日本人女性らしくお化粧をしていたのですがね……。(地元のオバちゃんはたいていノーメイク)

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