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胖姐看中国  作者: 胖姐
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第百拾六話 髪の毛チョキチョキ✂

中国では女性の美しさの条件の一つに、”艶のある長い髪” があります。

今ではボーイッシュなショートカットも一般的になりましたが、やはりロングヘアーの女性が主流を占めています。シルクのチャイナドレスに映える艶のある黒髪は、まさに"東方之美"ですね。


私が中国に留学してからしばらくして、非常に困ったことが起こりました。

それは……髪の毛が伸びてきて、だんだんうっとおしくなってきたのです。

留学前に、かなり短めのショートカットにしたので、しばらくは大丈夫かと思ったのですが、気が付けば後ろ髪が肩に触れるくらいの長さになっていました。


「髪の毛を切りに行きたいんだけど、大学の近くに美容院はあるかな?」


日本人留学生仲間に訊ねると、下記のような答えが返ってきました。


【選択肢A】大学構内の学生向け美容院

カット料金は激安の5元。ただし恐ろしいことに、①前髪→②右髪→③左髪→④後ろ髪の4回しかハサミを入れないため、どんな希望を出してもすべてボブカット(おかっぱ頭)になってしまう。シャンプーなんかしてもらえないので、自分で予め髪の毛を濡らしていく必要がある。


【選択肢B】大学近くの中国系ホテル内にある美容院

カット料金は100~200元。清潔度はまあまあ。シャンプーもしてくれるらしい。どちらかというと男性向けの床屋に近い。細かな注文を中国語か英語で伝える必要がある。美容師さんが外国人慣れしているので、定番のヘアースタイルならばたぶん失敗なく出来る。でもコケシ頭にされる危険性も捨てきれない。


【選択肢C】市内中心部にある日系美容院

カット料金は500元以上。すごく清潔。もちろんシャンプーもしてくれる。日本人美容師を指名すると料金が上がるが、日本語で細かな注文を伝えられるので、気楽だし失敗がない。カットされている時に日本の雑誌(最新号)が読める。日本の流行に沿ったヘアースタイルが出来る。


【選択肢A】はリスクが大きすぎるので避けて、【選択肢B】か【選択肢C】で迷ったのですが、結局、日本語の雑誌が読めるという利点が大きかったCを選びました。

普段、留学生食堂で食べている一回の定食が5元程度でしたから、髪の毛を切るためだけに食費約100回分がかかったわけです。それほど高い費用を支払っても、日本語で細かいニュアンスが伝えられる安心感には代えられませんでした。

当時、日本人留学生のなかで、Cを選ぶ人はかなり少なかったです。

ほとんどの人が妥協してBだったと思います。または、休暇で日本に一時帰国する際に美容院に行く人が多かったです。なお、Aを選ぶ特攻野郎はあまりいませんでした。(;^ω^)


それから20年以上が経ち、現在は状況がずいぶん変わりました。

現地の美容師の技術も昔に比べてはるかに向上したし、お店も日本のようにスタイリッシュになりました(日本並みに清潔かどうかは別問題ですが)。また、日系美容院も増えました。

もしかしたら、今では一律コケシ頭にされてしまうレベルの美容院を探すほうが難しいのかもしれませんね。

今日でゴールデンウィークも終わり、明日から通常通り出勤です。あ~、しんどい。

更新がまた週末だけになってしまうかと思います。定期更新が出来なくても、どうかひとつお見捨てなく……。<(_ _)>

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