第百八話 ライチはデブの素?
なんと気が付いたら2ヶ月以上も更新が止まっていました。仕事が忙しすぎて精神的に余裕がなかったのかも?ゴールデンウィークには、まとめて投稿出来れば、と考えています。
季節はもうすぐ初夏。
中国ではまもなく茘枝が店頭に並ぶ季節がやってきます。
日本では冷凍が一般的なライチですが、中国は国土が広いため、広州などの南方では露地栽培が盛んで、新鮮なライチをそれほど高くない価格で食べることが出来ます。
だいたい5月末くらいから早生物が店頭に並び始め、6~7月がシーズンです。
美味しいとされる糯米種は6月にならないと店頭に並びません。その盛りはわずか2週間ほど。
日本で食べると、皮が赤黒くてあまり食欲をそそられない(そして何だか後味が渋い)ライチですが、新鮮なものは、皮が鮮やかな赤色で果肉は半透明の白色、ジューシーで甘く、かと言って甘さはしつこ過ぎず、一つ食べるとまた手が伸びてしまう、非常に恐ろし~~い果物です。
さすが楊貴妃に愛されただけはある!
私が中国で働いていた頃、広州に駐在していた友人が、新鮮な箱詰めライチを持って、上海に遊びに来てくれたことがありました。
その日の朝に広州空港の土産物ショップで購入したというライチは、上海で売られているものよりも数倍は新鮮で瑞々しくて果汁たっぷりでした。
私が土産の箱に手を突っ込んでライチをむしゃむしゃ食べていると、友人がぽつりと言いました。
「胖姐さん、もうそれくらいにしておいたほうがいいよ。」
「( ̄∇ ̄;)ハッハッハ、ライチ大好きだからつい手が止まらなくて……。本当に美味しいね。日本ではあまり食べられないから、余計美味しさを感じる~♪」
「漢方の考え方で言うと、ライチは”熱性”でカロリーばかり高くて、あまり身体に益が無いんだよね……。ちょっと食べるとすぐに”上火”して、吹き出物が顔に出来るから美容に良くないし、糖分で太っちゃうよ。ハッキリ言って、女性には百害あって一利なし、かも。」
「カロリー高い……デブの素……恐ろしい……((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル……ライチ、モウタベナイ( ;∀;)」
“上火”とは、いわゆる逆上せる、熱が出るというような症状を指します。
身体がかーっと暑くなって、ポッポッと火照るということですね。聞くところによると、中国よりももっと南の東南アジアには、ライチの食べすぎで熱が出る”ライチ病”という風土病があるのだとか。
以上、美味しいものには気を付けろ、というお話でした。(;´・ω・)
この前、久しぶりに銀座のデパートに行きました。店内が賑わっているなぁ……と思ったら、聞こえてくるのは中国語ばかり。店員さんまで中国人。大きなキャリーバックを片手に、携帯電話で話しながら店内を闊歩している若い中国人客が目立ちました。売れ筋の商品も彼らの好みに合わせた感じになってきていて、何だか香港のデパートとの差が無くなってきている気がします。