表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拳王転生銀竜の武者修行  作者: 鳴神
14/31

第13話 アイテムボックスと帰城

ギルバート視点

俺が連れてきた5階層はいわば冒険者初心者の登竜門といえる階層だ。基本的な4人パーティーくらいなら問題なく攻略できる階層だ。

進んでいくとポイズンスパイダーが出てきてシルバーが戦い始めた。

俺はその戦いを少し離れた所から見ていた。ポイズンスパイダーは単体では大したことはない魔物だ。攻撃のパターンは糸で動きを封じて毒牙で噛み付く。あるいは不意を突いて毒液は吐く。単純な攻撃しかない。

そもそもこの魔物はあまり集団で行動しない。集団といっても精々4匹までしか見たことがない。それが8匹だ。正直2人では無傷で勝つのは無理だし、解毒薬もそこまで用意してはいない。

ポイズンスパイダーの集団に遭遇した時、俺は一緒に戦うつもりで大剣に手をかけたがシルバーは1人でやる気のようですでに敵に突っ込んでいた。


蓋を開けてみれば俺の心配は杞憂であった。戦闘はほんの数分でシルバーが糸を腕で受けたときはヒヤッとしたが自分で腕を焼いたのと毒液を一度掠めただけで終わった。

しかし、俺はポイズンスパイダーの攻撃の連携にも驚いた。

今まで見たポイズンスパイダーは集団といっても1人に対しては一斉に飛びかかってくるだけの知能のない戦い方だ。

それが殆ど息つく暇もなく攻撃を連携させていた。

結果はシルバーのほぼ完勝であったが他のポイズンスパイダーもこんな感じなら初心者では迷宮の探索も難しくなってくる。

それにしても竜に毒は効くのか?

シルバーは毒耐性を持っていないと聞いていたが平気そうにしている。

シルバーを見ているとポイズンスパイダーの焼死体のところに歩いていき、いきなりかぶりついた。

おいおい、毒抜きもしないで毒持ちの魔物を食うか普通!?

案の定腹が痛いのかジタバタしてる。賢いと思っていたが食に対する危険意識が低いんじゃないか?


「おいおい大丈夫か?竜に効くか分からないが解毒薬なら持ってきてあるぞ。」


シルバーに手渡そうとするが手で制止される。


シルバーは毒のダメージをヒールで癒しているようだ。しばらくすると毒が収まったのかおもむろに立ち上がった。

するとまたポイズンスパイダーを食べ始めた。


「さっきは悶えたのにまた食べるのか?」


だが、今回は普通に食べている。腹を痛めている様子もない。まさかこの短時間で耐性が付いたのか?魔物はこんなにも早く耐性が付くものなのか?


そんなことを考えているうちにシルバーはポイズンスパイダーを食べ終えて先に進んでいた。


シルバー視点


迷宮を魔物を倒しながら、食べて進んでいく。

道中でコボルト、パラライズスネーク、ロックタートル、アーミードードー、ブラックビーなど色々な魔物が集団で出てきたが殆ど苦戦すること無く倒せた。

ただ、食べた時耐性がないものもあって度々足を止めていた。

お陰でレベルと竜の眼のスキルが1上がったうえ、麻痺耐性、幻惑耐性、睡眠耐性のスキルを得られた。ついでに悪食もLV3まで上がった。

階層も少し降りて8階層に来ていてたがホーンラビットを倒した時にギルバートが声をかけてきた。


「シルバー。夕飯用の食料は何時集めるんだ?」


俺はその言葉にハッとした。魔物を狩ってその場で食べていたから、持ち帰る分を忘れていた。


「それに大量の食料をどうやって持ち帰るんだ?」


俺はその言葉に体に電撃が走った。


これについては考えていなかった。非常に不味い。いっそのこと夕飯分食べて帰るか。


と考えているとギルバートが


「その様子だと考えてなかったな。だが安心しろ。持ち帰る方法は持ってきたからな。」


とギルバートが腰に着けている麻袋より大きめの袋を差し出した。

俺はその袋を受け取ってホーンラビットを入れようと触れるとホーンラビットが吸い込まれるように袋に入った。袋の中を覗いても底が見えない黒い空間があるだけだ。


何だこれ?


「ハッハッハッ!驚いただろ。」


ギルバートが呆けた俺の顔を見てそんなことを言った。

事実なので俺は頷くとギルバートが説明に入った。

「これはアイテムボックスと言ってな稀少な空間魔法を付与した魔道具でな、って言っても分からねえか。要は見た目以上に一杯入る袋だ。使い方はさっきお前がやったように袋に入れようと思って触れればいい。出す時は袋から出すものをイメージすればいい。」


若干聞き取れなかった部分もあるが袋からホーンラビットを出そうと手を入れようとすると袋からホーンラビットが出てきた。


容量は分からないが入れるだけ入れてみるか。


ホーンラビットをまた袋に入れて気配感知で近くにいる気配の方へ進んで行く。

目新しい魔物はいなかったがそれなりに量を確保できた。もう1レベル上がって16になったので

「カエ・ル。」

と言って帰ることにした。


帰る途中も魔物に遭遇したが単体が殆どだったので袋を持つ片手間で片付けられた。何人か冒険者とも遭遇したがギルバートがいるお陰で見られるだけだった。

迷宮を出ると外は既に暗くなっていた。思ったより長く迷宮にいたらしい。


「やっぱりこんな時間帯か。」

とギルバートは予想していたようだ。


ティアナとセフィリアは何してるだろうか?


夕食もそうだがこの世界の言語も勉強しなくてはいけない。


早く戻らないとな。


俺はギルバートの足を尻尾でペチペチ叩いて先を促す。


「そうだな。早く戻らないとティアナ達に心配かけてしまうな。」


俺達は迷宮入口から王城まで走って行くのだった。


(速足がLV3に上がりました。戻ってからも大変そうですね。)


言われずとも分かっている!


と頭の中でナビィに答えるのだった。

名前─シルバー

性別─雄

職業─格闘家

種族─竜種(希少種)

種類─プチメタルドラゴン(異常個体)

LV 16/20

HP 183/183

MP 168/168

STR 309(+60)

VIT 192

AGI 221(+30)

DEX 246

INT 200

MND 203

LUK 168(+424)


スキル

竜の眼LV5

竜鱗LV4

気配感知LV5

気配遮断LV3

見切りLV5

拳技LV6

脚技LV5

縮地LV4

投技LV1

練氣操作LV5

力持ちLV6

尾技LV4

爪技LV3

大物喰いLV1

速足LV3

思考加速LV2

嗅覚強化LV1

味覚強化LV3

魔力感知LV2

魔力操作LV4

物理耐性LV1

魔法耐性LV1

威圧LV1

火耐性LV1

毒耐性LV3

苦痛耐性LV2

麻痺耐性LV2

幻惑耐性LV1

睡眠耐性LV1

悪食LV3


ユニークスキル

神の先導

英雄の卵LV2

成長補正

極運


魔法

火の息LV6

ヒールLV4

身体強化LV3

雷纏LV2

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ