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シュガーレス  作者: 長月イチカ
プロローグ
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プロローグ


 幼い頃からわたしは、甘いものが苦手だった。

 手や口のまわりを汚しながらケーキやドーナツを頬張る同じ年頃の子たちが、わたしにはまったく理解できなかった。

 欲しいと思ったこともない。これっぽっちも魅力を感じなかったから。


 だけどあの日、あなたが。

 幼いわたしの手の平に、飴玉をひとつ乗せてくれた。

 それはキラキラ日の光に輝いて、この世のものとは思えないくらい、素敵なものに思えた。


 そして、思った。

 だから、決めた。

 この人の為に生きてゆこうと。


 ――生きてゆけると。



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