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[一つだけ、たずねたいことがある]

━ なんだ? ━

[他のクローンが時空移動できるのに、なぜ私はできない]

━ 簡単なことだ。お前の細胞は地球生命体で出来ている。他のクローンは全員、地球外細胞で出来ている。この地球には存在しない物質だ ━

 地球外物質は、緑色の光を放ちながら、ふたたび的確なテレパシーを城水に送り返した。

[そういうことか。理解した。それと、もう一つ]

━ なんだ? まだ何かあるのか ━

[クローンはなぜ全員、城水なんだ?]

━ それは過去、我々がこの地球に降り立ったとき、偶然、居合わせたお前の母親が対象となったからだ。母体にいたお前の細胞が選ばれたのだ ━

[胎内の私の細胞をどのようにして?]

━ ははは…そんなことは、我々にとって容易たやすいことだ。地球科学では到底、理解できないだろうが… ━

[…理解した。では、私は坂の下のマンホールへ向かう]

━ 家の方は大丈夫か ━

[その心配はない。家族には知人に会うと言ってある]

━ そうか、では、指示に従え ━

 地球外物質は、ゆっくりと緑色光の輝きを消滅させた。城水は車を降りるとドアを閉め、施錠もせず静かに歩き始めた。

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