表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
千日の雨を越えて、あなたの声だけが響いていた〜私がすべてを捧げた彼は、時空を越えて私を守る最強の盾でした〜  作者: 萩雨 柊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/18

第1話 千日の雨を越えて

「……結愛さん」


頭上から降ってきた、柔らかく掠れた声。誘われるようにそっと顔を上げると、至近距離で、彼の瞳と真っ直ぐに視線が絡み合った。


熱く潤んだその瞳が、私を見つめたまま、ふわりと優しく細められる。


私の意図を察した彼は、深く唇を重ね合わせたまま、私から一秒たりとも離れることを拒むように自らその広い肩を揺らしてジャケットの袖から腕を抜いた。

重たい衣擦れの音とともに、スーツが絨毯の上に落ちていく。


互いを求める甘い痺れに導かれるまま、私たちはもつれ込むようにして、シーツの上へと倒れ込んだ。


荒い息を吐きながら私の全身に何度もキスを落とす彼から、「今すぐ一つになりたい」という切実な焦燥感が痛いほどに伝わってくる。

けれど彼は、私を大切にするあまり、必死に理性で強烈な本能を抑え込んでいるようだった。


ベッドの背に寄りかかる彼の上に跨り、その広い肩に腕を回すと、強張った筋肉が限界を耐えるように微かに波打っているのが手のひらから伝わってくる。


私の下腹部に押し当てられているその熱は、私という存在のすべてを内側から確かめ、溶け合いたいと願う、純粋な祈りそのものだった。

全てをかなぐり捨てて、ただひたすらに私の中に入り、私で満たされたい――。


――千日のあいだ凍てついていた時間が、彼のひどく優しい体温によって、音もなく溶け落ちていく。

けれど、二つの魂がこの永遠の場所に辿り着くまでには、長く、痛みを伴う果てしない道のりがあった。


すべての始まりは、あの静かな深夜のオンライン会議だった。


はじめまして、萩雨はぎさめ しゅうと申します。

数ある作品の中から、本作を見つけていただき本当にありがとうございます。


千日の空白を経て、再び巡り逢う二人の不器用で深い愛の軌跡を、これから少しずつ紡いでいきたいと思います。

次回からは、すべての始まりとなった「あの夜」へと時間を巻き戻します。

次回は本日21時頃に更新予定です。


もし少しでも「続きが気になる」「二人の行く末を見守りたい」と思っていただけましたら、ブックマークや評価などで応援していただけますと、今後の執筆の大きな励みになります。


どうぞ最後までよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ