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眞子は製作者を許しません

こっそり裏で動いていた眞子です。


 眞子視点


 ドキドキ友情破壊バトルロワイヤルが開催されました。


 普通のゲームでも何かやらかしそうな三人なのにあの雨乞いフィーバータイム2です。しかもバージョンアップされているし。いまだにわからない2.14の4にそこはかとない狂気を感じるのは私だけでしょうか。おそらくなにかあるはずです。


 ゲームが始まるとグラフィックの類が最新の技術に様変わりしていました。以前は狂気だけの微妙な映像に力が入っています。

 そして私のキャラ、男装の女武将ですが白いふんどしに巨乳・・・製作者を呪います。


 四隅の画面の一つが私のですが、事前にお互いのは見ないにしようと約束して正解でした。私は自分の画面を見た瞬間に音をミュートにします。聞かれていたら私の陣営は狂っていると判断されて奇人(周平)変人(友人)の総攻撃か、日照り神様の極太光線が飛んできたかもしれないんです。


 私の画面の中では白装束の白フンの狂信者たちが私のキャラに土下座しているんですよ。

 ミュートにしたので文字でしかわからないですが、眞子さまぁぁぁ!今日もお胸が素晴らしいぃぃぃぃ!と表示されているんです。

 ハードにアイスコーヒーを流し込んでいいですか?


 他の三人を見ると周平君は隣村から収穫収穫、信長邪魔すんじゃねえよっ!と言っているし、湊ちゃんはこれ私が村にいたら詰んでない?私ボッチなの?と呟き、友人君はおっしゃぁゴリラを倒してトップだ!具視ヘアーが伸びてるうぅ!と叫んでいる。うん三人のほうのキャラもなかなかのものみたいだ。


 でも私のは飛びぬけておかしくなっているような・・・。

 村人いう名の信者たちは白フンの強化のおかげか赤フン野武士が襲撃してきても素手で戦って勝っているんです。以前の赤フン村長の時にはマッチョ村人に竹やりを装備していてやっと互角だったのに。


 これはもしかするとチートに近い戦力かもしれない。ただし私の精神がゴリッゴリッと削れていくのを許容すればだけど。

 私のキャラが動くたびに拝みだす信者、刀(抜けない)で叩いても喜びます。視線が常に胸。

 やはりハードに食器用洗剤を流し込み・・・。


 これはゲーム、これはゲーム、みんなで楽しむゲームです。よし切り替えました。眞子は切り替えられる子なんです。友人君が苦情の手紙を送ると言ってましたから、私も製作者の絵を描いて送りましょう。相手は信者かな?赤フン野武士かな?


 まあ性能的にはおそらく有利かな。おそらくがつくのはこれが雨乞いフィーバータイム2だから、そして相手が予測不能の三人だから。


 周平君はまともそうでも平然と鬼畜プレイしてきますからね、追い詰めたら自爆覚悟で何かしてくる可能性が高い。友人君は・・・こっちも私のキャラ並みにおかしいのかもしれない。やっぱ人間の村人がいねえと発展出来ないなとか言っているから。村人は人ですよ?


 信者の索敵でこの二人の村の位置は大体把握できている。距離があるのはやはり対戦だからだろう。初期で近くにいたら私の信者の戦力なら余裕で潰せただろうし。


 怖いのは湊ちゃんだ。あのチートキャラの日照り神様なのだから力押しをしていきそうなのに今のところ動きが全くない。というより信者たちが湊ちゃんの村を見つけられないのだ。


 私が村の位置を把握する方法は至極簡単。探索する方角を決めたら信者を横一列に等間隔に並べて行進させる。なにか発見したら村に帰還するようにしているのだ。発見しなかったら?そのままずっと行進を続けます。村人じゃなく信者だから心は痛まないのがいい。

 その方法で周平君と友人君の村の位置はだいたいわかったけど、湊ちゃんの村がありそうな方角からは信者の帰還はなかった。


 これはおかしい。信者の能力は三倍になっているからそう簡単に死なないし、索敵能力も上がっているのに。胸を強調する陣羽織に白フンなんて辱めを受けて強化している信者が発見できないなんて。

 湊ちゃんのことですから、バージョンアップされた機能を見つけて使用している可能性は高い。キャラが攻略不可能ですから村を攻略しないと湊ちゃんは倒せませんからね。

 最低十人村人を配置した村がなければ雨乞いフィーバータイム2の世界では負けになります。

 以前したプレイしたときに村を完全放置した友人君はおかしいんです。もしかすると村が無くなったら負けということを知らないのかも・・・。まさかです、一番プレイしている人が基本を知らないなんてありえません。ありえませんよね?


 ビーッビーッビーッ


「なんだぁ!?」

『周平の村にトモヒトが強襲するよっ♪』

「楽し気に言うんじゃねぇ骨村娘ぇっ!てか、まだ最初だから村を成長させる期間だろうがぁ!」

「はっはっはっ、油断してるお前が悪いんだよっ!こっちは知能指数マイナスだぞ、村なんぞまともに作れるかぁ!」


 湊ちゃんの対策を考えていると友人君が動き出した。そういえば知能指数マイナスでしたね。


 メイン画面のマップに具視ヘアーが村人を率いているのが表示される。その進行先に村も表示された。周平君、短時間で村を要塞化し始めてますね。さすが建築MAX。


「お前の村人なんかおかしくね?着物着た猿のような?」

「ニホンザル、アカゲザル、マンドリル、ゴリラが今のところの村人だな」

「人じゃねえっ!」


 友人君の村人はお猿さんでした。うーーん信者とどっちがいいんだろう?製作者は本当に村育成ゲームとして開発したかったんだろうか。


「お前、開始して目の前に猿しかいなかった俺の気持ちがわかるか?」

「無理だ。惑星に落ちていない俺には」

「まず初めに猿との格付けバトルから始まった俺を尊敬しろよぉ!勝利するたびに具視ヘアーが少しずつ伸びていくんだよぉ」


 嘆く友人君。村育成ゲームのはずが格付けバトルって。


「クッ、進行速度が速すぎるっ!」

「くっくっくっ猿の隠密性能を舐めるなよ。空腹状態にしているから食料を蹂躙するぞ。そして人間の村人をゲットだぜ!」


 二人は楽しそうだなぁ。私なんて信者のせいで精神が削れていってるのに。


「周平よ溜め込んだ資材と村人は貰っていくぜ」

「や、やめろおぉぉぉ!」

「あ、ごめん」


 周平君の村に侵入しようとした具視ヘアーと猿軍団が光と共に消滅する。


『日照り神様の極太光線が発動したよ』

「なにか充填するバーがあってささっき満タンになったんで、ボタンを押したらレーザーが出ちゃった」


 テヘペロする湊ちゃん。


「「アウトーッ!」」


 二人が湊ちゃんにアウト宣言した。開始前にゲームバランスを崩壊するようなことが起きたときは二名以上のアウトで制限されることになっている。


 口をとがらせて不満を表す湊ちゃん。でも制限されるのわかっててやったよね。周平君の村が初期段階で見つかったから奥の手を使って道を作ったんだと思う。

 周平君をゲットできるのをゲームでも逃す湊ちゃんではない。


 でも甘いね。極太光線の跡からだいたいの湊ちゃんの村の位置が割り出せたよ。そして信者の探索を逃れている方法もさっきわかった。隠れ里という新しい機能があるのを見つけたのだ。コマンドその他の中にある設定画面の一番下に村設定というコマンドがあったのだ。その中には隠れ里、強盗村、ヒャッハー製造村と通常では作れない村が作れるようになっている。

 こんな隠しコマンドを短時間で見つけ出す湊ちゃんはおかしい。そして念入りに隠す製作者はもっとおかしい。


 おっと湊ちゃんが日照り神様を動かし始めた。

 村の近くから離れたところがチャンス。

 私も切り札の一つを切ろう。巨乳催眠で支配したヒャッハー集団を極太光線跡の始点部分に侵攻させる。


 このゲーム、キャラのMPみたいのを消耗して特殊技を使うんじゃなく、私の精神を直接消耗させるんですが。私の精神は最後までもつのかなー。

眞子は精神を削って村人(信者)を動かしてます。

なにか操作するたびにキャラがプルンとなります。



なにがプルンとなるのでしょうか?(°▽°)

さあこのまま眞子が独走できるか!?

三人が逃すはずはないんですがねー(;´д`)


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