第01稿11話~行方不明、任務失敗、暗躍……続行?3~
__遊び人|冒険者ギルド
学園長との話が終わって昼飯を食ってから冒険者ギルドに来た。ミミックは俺の部屋でお留守番。
「これがマップです」
「あぁ、ありがとう。複写だけさせてもらって原本は返すよ。しかし、早かったな」
「3日で潜れましたね。あとボス部屋から四十層迄ショートカット出来たんで」
「3日だって?ん、四十層迄ショトカ?四十層からボス部屋までもショトカ出来るのかい?」
「いや、それは一方通行みたいですし相手の機嫌によ……」
「それについてなんじゃが。王者の墓場は冒険者の立ち入りを禁止じゃ」
「……お二人の生存が確認されたという事で?」
「そういう事になるのう」
「定期的に骨集めをしたいでござるが」
「それは許可をしよう」
「取り敢えず、立ち入り禁止して許可が有する者なら挑める感じで良いか?」
「うむ、それで頼むのぅ」
「了解。それで、あぁ昇級の試験だったな。指輪を確認する」
俺ら3人の指輪をギルマスに渡す。ギルマスは指輪を受け取ると推奨みたいなものに一つずつかざしていく。
「たしかに五十一層と確認した。昇級だ。冒険者カードを貸してくれ」
冒険者カードをを渡す。一つずつ。プレス機みたいなモノにはめ込んでパンチしていく。プレス機?
「ほい出来た。ほら中級昇格おめでとうまさか五日で終わるとはなぁ」
「次の買い取り金額は幾らだ?」
「次の試験は金貨10枚取引だ」
「成程、コレらが一応幾ら位になるのかお願いします」
魔法の鞄からリッチとワイトの剣と杖を取り出す。
2本ずつあるし余裕があれば1本ずつ売っても良いかな。
「これは、え?嘘だろ。ん、こ、これ何処で手に入れたんだ?」
「王者の墓場の最下層のドロップでござるよ」
「伝説の剣と伝説の杖……悪いこれ買い取れねぇ。流石に値段がおかしい事になる」
「え?鑑定した時はワイトソードとリッチワンドだったんだけど」
取り敢えず、鑑定してみる。トラーズ・ソードとソルド・ワンド。マジで違う。あ、この二本宝箱に入ってた方か……?
「どうでござるか?」
「宝箱に入ってた方は本物のあの人達の武器だったみたい。こっちがドロップ品か」
ドロップした方を取り出す。
「おお、これは……さっきのと似てるけどレプリカって奴か。これなら恐らく買い取れるぞ。エディ、コイツを見てくれ」
呼ばれて奥から出てきたのは魔術師のローブを纏った眼鏡をかけた銀髪の人だ。
「お呼びですか?武器ですか?防具ですか?」
「武器だ。ステータスどんなもんだ?」
「これは凄いですね。これなら金貨6枚って所ですね、こっちの剣は金貨10枚です」
「こっちも一応、鑑定してみてくれ」
「は……い?何ですかコレ。ちょっと待ってください。これ勇者の剣?ステータスが有り得ないほど高いんですけど。これはちょっと白金貨100枚以上の価値ですよ。流石に引き取れません。ギルドが立ち行かなくなります」
「お、おぅ分かってるよ」
「高すぎて逆に売れないと。まぁ、持ち主判明してるし形見的な感じで王に返すのが妥当か」
「返すんでござるか?」
「ん?まぁ俺ら使わないじゃん?だったらアーティファクト級の武器や装備を鞄の中で腐らせるよりかは有効活用できるかなって、と言う訳で王宮に謁見予約取ろう。必要だよね?」
『無限の可能性を示そうか。贈与、保持、献上、そして返却だ』
贈与?
「待って、元勇者の持ち物なんだから勇者に渡した方が良くない?」
「待つでござる。王宮で王と謁見するよりも同じクラスの王子と王女に渡して取り入れた方が良いかも知れないでござるよ」
成程、そういう事か。戦力増強する方を選べって事な。んじゃ王子王女とやらかなぁ。権力は味方に付けといた方が良いかも知れないし。勇者とは何故か関わりたくない。
『勇者も未来ぶち壊す力はあるから味方に付けても良いけどな』
「少し考えるかな。取り敢えずドロップした方は売って良い感じかな?」
「良いと思うよ」
「でも、あと14金貨分稼いで纏めて売りたいな。一気に売った方が楽だしな」
「そうだね。次のダンジョンはどうしようかな」
「金稼ぎたいなら依頼から選んでも良いんだぜ」
「新しいダンジョンに挑みたいんですけど何かありますか?」
「新しいダンジョンか、王都の近くはあまりダンジョンは無いからなぁ。あったとしても少ないから上級ですら攻略されてる所ばかりだ」
「なら何か良い場所あったらお願いします。遠くても構わないので」
「あぁ、分かった」
「それでは今日は解散するでござるか?」
「そうだね。特待生寮戻って一休みするかな」
「あ、カタナ。型取るのお願い出来る?」
「おぉ、そうでござったな。良いでござるよ」