第01稿06話~冒険者登録2~
__勇者|特待生教室
「と言う訳で勇者であるための勇者の為の歴史の授業を始める」
「終わったら冒険者ギルドで冒険者登録するんでしょ?お爺ちゃん」
「……ユウ、学園長をお爺ちゃんと言うのは止めた方が良いと」
「ほっほっほ、いいのじゃよ。ソル君、君もお爺ちゃんと呼びなさい」
「それは無理です学園長」
「ちょっぱやで歴史なんか終わるからのう。暫しの辛抱じゃ」
私はユウ・キサラギ。勇者である!何か良く解らないけど。
この世界には最終的に勇者という職業を手にする人は沢山居るけど、生まれた時からの勇者は殆ど居ないらしい。
生まれてたからの勇者は確実にサクセスロードを歩けるって女神様が言ってました。何故なら勇者のレベルアップのスケーリングはとても大きいらしく。
レベル1からスケーリングの恩恵を受けられる転生勇者は絶対に負けない圧倒的強者に慣れるって女神様言ってた。
『確かにそう言いましたが、まさか遊び人を殺そうとするなんて……』
いや、アレはユウ君が一撃で片を付けて欲しいって言ったからやっただけであって……
『そう言えばそうです。昨日の夜もそうでしたけど、どうしてあの子に絡むんです?』
ユウ君は転生者だよ。絶対にそう。
『何と、そうだったんですね。でも確信的ですね。根拠は?』
それはもちろん、勘だよ!
『それなら間違いありませんね!でも転生者だからと言っても他にもいらっしゃるでしょう?』
同じ名前だからだよ!!
『はぁ、成程?しかし、遊び人ですか。担当は恐らくフール様でしょうねぇ』
フール?ってどんな人?
『敵に回すと厄介な方です。こっち側で良かったですね』
こっち側って?
『彼の場合は魔物側につく事も有り得ましたので人間側で良かったなぁと。まぁ彼の担当した人は碌な死に方してないですけど』
あれ?今回が初めての担当だって言ってなかったっけ?
『指導してくれたのがフール様なんですよ』
何、指導って。
『何と99回連続でフールを担当してるんです!今回で100回らしいですよ』
いや、指導って何ですか女神ちゃん。
『フール様の担当の人は魔物に殺される訳じゃなく人間に殺されるのが一番多いんですよ。まぁ、魔物側スタートとか勇者に一発で切り殺されますもの。人間側だと女の子に手を出し過ぎて刺されたりとか寿命をまっとう出来ない死に方が多いですよ』
だから指導って……そんな事よりユウ君死んじゃうの?ま・も・ら・な・きゃ!!
『人間を守ってください勇者様』
ユウ君は人間だよ?
『一個人を勇者様が守ると逆に命が短くなりそうな気がします。さっきも言った通り彼の担当した子は人に殺されやすいのです。そういう運命の元、転生します。今の所、脱落者は居ませんがとても珍しい事です。それに昨日のアレで蜘蛛の糸が切れててもおかしくないんです。関わった方が死にやすいと思いますよ』
でも関わらないという選択肢は無い!断言する!ところで運命の元、転生するってどういう事?
『フール様の役割は道化や愚か者。つまり運命によって状況が悪くなりやすいのです。例えば権力を所持して生まれ最終的に盤面を引っ掻き回し殺されるとか言う感じですね』
そうなんだ。ユウ君も盤面引っ掻き回すの?
『正直分かりません。勇者に近づく前に死んじゃう人が多かったし、魔物側だと勇者に殺される人ばっかりでしたし』
なんだってー。ユウ君の生存を確定するには?
『見当がつきません。カップもソードもワンドも私たち初担当ですしね。他の担当に助言を乞うにしても他の転生者の信託に干渉するには友好度が足りませんし』
友好度!!そんなの必要なの?
『えぇ、自らが転生者である事を教えてもらったうえで信用されると神同士で話す事が出来るのです』
3人とは最初からお話出来てたよね。
転生前からの友達3人を見る。
聖女のココノ・コロ、戦乙女のソル・サカキ、魔女のスノウ・エンドライト。
この三人が勇者PTの総戦力である!
『自分忘れてますよ』
この私を含めて4人が勇者PTの総戦力である!!
この世界は髪の毛と目の色は得意な魔力系統で変わるらしい。
ココノはピンク髪に金。ソルは青髪にスカイブルーの眼、スノウは銀の髪と目をしていて目立つ!
皆、頭の色カラフルなのに私だけ黒髪黒目!地味!でもユウ君とお揃いだから許す!
『この世界だと黒髪黒目の方が目立ちますよ』
「のぅ、勇者よ。儂の話を聞いておるかのぅ?」
「あ、終わりましたか?」
「明らかに聴いていない返事をされたのぅ。まぁ歴史なんかどうでもいいかの。早速、冒険者登録に行くとするかのぅ」
2021/01/01 勇者PTの髪色、目の色。改稿
2023/04/30 書式などを調整。
頭空っぽ勇者ちゃん。勘は鋭いよ!
それでは皆様また次回。




