第01稿05話~物資調達1~
__遊び人|特待生寮-朝食
「と言う訳で今日の予定はHRに参加して学園長にPTの指輪を貰う」
「オッケィ」
朝食をとりながら話をする。
「おかわりでござる」
「はい!どうぞ」
朝食をとりに降りてきたら既にフィオの隣の席をござる忍者が確保していた。
食い意地の張った忍者だ。
「そこの忍者は?」
「放置で良いよ、どうせ聞いてるから」
「話続けていいでござるよ。モグモグ」
「で、貰った後は学園長にダンジョン潜る許可を貰ってから日取りを決める。34層以上と考えると1週間くらいかかると思う。その為の物資調達とかだね」
「物資か、それなら俺の魔法の鞄で持てるな」
「助かる。本当助かる。流石にどの位かかるか分からないしな。持っていけるだけ持ってけば僕もコイツも重さにやられ、途中でくたばってしまうだろうね。いや、コイツは何だか生きてそうだけど」
「今まではどうしてたんだ?」
「今回は出てくる魔物が食えそうに無いからなぁ。水は水弾で何とかなるけど」
「成程、魔物を食べてたのか」
「アンデットは苦手なんだ」
「食えないからか?」
「そう言う事だね」
「おかわりでござる!」
「……コイツ」
何だかロックオンから黒いオーラが出てるけど気のせいと言う事にしておこう。
「あ、ユウ君おはよう。朝早いねー」
勇者PTが現れた。
「あぁ、おはよう」
「今日はどうするの?」
「HRに出てそれからって感じかな」
嘘は言っていない。
「そっか、今日の授業は何だろうなー。昨日みたいに退屈じゃ無ければ良いけど」
「まぁ、頑張ってくれ」
「うん!頑張るよ!」
「話の途中悪いけど。準備したら教室で合流ね」
「あぁ、分かった」
ロックオンは食堂から出ていく。
「おかわりは要りますか?」
「もらうでござる」
忍者はまだ食ってた。
「良く食うな」
「食事は肉、そして血を作るでござる。拙者の生命線でござるよ」
「はいどうぞ」
まぁ、フィオも嬉しそうに世話してるし気にしなくて良いか。俺も準備して教室に向かうか。
__遊び人|特待生教室
「皆の者、おはよう」
爺……学園長が教壇に現れた。そう、一瞬でだ。
「今日も良い天気じゃのぅ。こういう日は外で訓練するに限るわい。今日も勇者達以外は自由にしてよし。では質問や要望があるならば聞くぞい」
「学園長、昨日話してた事なんですけど」
「おお、PTの装飾品だったな。好きなのを選ぶとよい」
「指輪と耳飾りと……首飾りお願いします」
「分かったぞい。これじゃ」
「ありがとうございます。2人ともこれ」
「あぁ、ありがとう」
指輪を受け取る。ロックオンは耳飾りを付ける様だ。
「学園長、報告したい事があります」
入れ替わりでフィオが学園長に何か伝えている。つかつかと学園長がこちらに来る。普通に歩けるみたいだ。
『瞬間移動がデフォじゃないだろ流石に』
「3人とも骨粉についてだが申請してくれれば買い取りと言う形にしよう」
「うーん、別に申請しなくても良いよね?」
「問題ないでござる」
「2人が良いならそれでいい」
「ふむ、では何か要望等があれば融通をきかせよう」
「王者の墓場の踏破がしたいんですけど許可もらえますか?」
「ほう、あそこは確か34層まで確認されていたのぅ。ふむ、成程。フィオ、彼らの準備を手伝ってあげなさい」
フィオがPTに加わった!と言うのは冗談だけど。俺は見た。こちらに来る前に学園長がさりげなくフィオに金貨を握らせていたのを。
「費用は既に渡しておいた。食料等はそれで買うと良い」
「分かりました」
「と言う事は街に出るのか?」
「そうなるね」
「へぇ、街はまだ見てないからな。どんなものが売ってるのか楽しみだ」
「買い出しとかで慣れてるので案内しますね」
2023/04/30 書式などを調整。
これが本当の袖の下……
それでは皆様また次回。