67話:満月を打ち砕くだろう
「フレイグレス!!!!!!」
ドガァァァァァァァン!!!!
「グロロロロォォ!!!!!」
すごい……
これがエリファリアの力!!!
魔力が無限に湧き出る感覚!
しかも、覚えていないはずの炎属性魔法が自由に使える!!!
「グロロロロ!!!!!!」
ドラゴンが尻尾で薙ぎ払ってきた!!!
でも……
動きが見える!!!
「ふんっ!!!!」
ザッシュ……!!!!!
「グロォォォォォォォ!?!?」
私はドラゴンの尻尾を切り離した。
「すごい!すごい!!すごい!!!これが天使の力!!!次は私が!!!!」
ザシュ……!
ザシュ……!!
ザシュ……!!!
「グロロロロッッ!!!!!!」
私はドラゴンに何度も斬撃を浴びせた。
「あははははは!!楽しい!!!」
ザッシュ……!
ザシュ…!!!
「今まで私たちを半殺しにした存在を!!!!この手でボコボコにできる快感!!!!気持ちよすぎて……快楽に溺れちゃう!!!!」
ザッシュ……!!!!
「あれぇ?ベギスター?こんなに弱かったっけ???」
「グロロロロォォ!!!」
ボロボロになったドラゴンが天使を睨みつけた。
「あははははは!!!!滑稽だねぇ……!睨みつけることしかできないなんて!でも……その目も!!!」
ザシュ…!!!
「グロォォォォォォォ!!!」
私はベギスターの両目を切り裂いた。
「あは!もう目もないから睨みつけれないね!じゃあ……次は!」
ザシュ…!!!
ザシュ…!!!!
「グロロロロッ!!!!」
私はドラゴンの両腕を切り落とした。
「これで爪で攻撃もできないね!!!」
「グロロロロォォ!!!」
ドラゴンは炎を吐く準備をした。
「あれぇ?まだ歯向かうの?弱いくせに♪」
「グロロロロォォォォ!!!」
ボフゥ…!!!
私はドラゴンの炎を真正面でくらった。
「あは!でもぉ〜……その程度の炎なんか私……」
私は炎を取り込んだ。
「効かないんだよね♪私自身が炎だから!」
私は、全身の魔力を剣に貯めた。
「じゃあね!ベギスター!」
炎の剣がより一層輝く
「アプリアス・ブレーカー!!!!!!」
ドゴォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!
「グロォォォォ……」
ドラゴンが真っ二つになった。
「あは!死んじゃった!この力……誰にも超えられない!」
私は、自分の力の大きさに快感を覚えた。
その瞬間……
「うぐっ……!」
全身が耐え難い痛みに襲われた……
「はぁ…はぁ…!まさか……魔力痛……!?」
そっか……
この力は……
エリファリアの力だった……
徐々に意識が遠のいていく……
私はその場に倒れ込んだ。
空が見える……
満月が私を嘲笑うかのように見下ろしていた。
「あはっ……!せっかく強大な力を手に入れたと思ったのに……」
私は完全に意識を失った。




