61話:住処
「と、言うようなことがありまして……」
あれから……すぐに私たちはサンドーラ女王のところに行き、状況を報告した。
「なるほど……アルカちゃんがねぇ……」
「すみません……私たちの不手際です」
アリアさんが謝った。
「気にしないで。それよりも早く住処を見つけよ」
「何か住処の心当たりは、あるんですか?」
私は聞いた。
「うーん……明確な心当たりはないけど……。砂漠が少し怪しいかなって」
「なるほど。いつも砂漠に逃げているからですね!」
「そう。もしかしたら……砂漠の方に、私たち国の人間でも知らない隠れ家があるのかな〜って」
「では、今から砂漠に向かいます!」
「サンドーラ王国の部隊も向かわせるね!」
「はい!」
私たちは砂漠に向かった。
「さっっっっむ!!!!」
凍え死にそうな声で私は言った。
「夜の砂漠は冷えるもんね。それよりも、早く住処を探さないと……」
「こんな広大な砂漠を探し回るんですか!?」
「でも……早く探さないとアルカちゃん、殺されちゃうかもしれないわよ」
「確かに……」
私たちは、サンドーラ王国の部隊と協力して探し回った。
1時間後……
「うーん……これと言って怪しいところはないね……」
「ニャ……。このままじゃ、時間がどんどん過ぎていくだけニャ……」
「何か一つだけでも、手掛かりが見つかればいいんだけど……」
「あの!これ、アルカちゃんの仮面じゃないですか!」
イヴちゃんが遠くの方から、私たちに向かって言った。
私たちがそこに向かうと、確かに仮面があった。
「アルカちゃんが連れ去られた時に落としていったのかな?」
「いや……もしかしたら!」
イヴちゃんが砂を掘った。
「やっぱり!」
地面には人が2人通れるくらいの幅の扉があった。
「この地下が住処なのかも!」
「一旦、サンドーラ王国の部隊にも話しましょう」
私たち少数精鋭部隊は、サンドーラ王国の部隊に住処を見つけた話をした。
住処の広さがわからないため、サンドーラ王国の部隊と、私たち全員が入るのは危険だと判断し、私たちだけで住処に入ることにした。
「じゃあ、入るよ……」
「おそらく、地下まで落下するでしょう……みなさん、衝撃に備えてください」
「にゃも助は私の肩に捕まって!」
「ニャ!」
「行くよ!」
私たちは地面の扉に入った!
「うわあああああああ……って……。滑り台?」
扉に入った時は落下する感覚があったけど……
途中から滑り台みたいな感じで、坂を下ってる感覚に変わった。
ストッ……
地面に緩やかに着地した。
「ここは……」
落下した先には、また扉があった。
「みんな!多分、この先にベギスターがいるだろうから構えて!」
「「はい!」」
「はいニャ!」
ガチャ……!
アリアさんが扉を開けた!




