48話:取り戻したい。
「紅玉…第五奏！唐紅の刃！！」
ありったけをぶつけて、アリアさんを助ける！
「行くよ！イヴちゃん！！！」
「はい！！！」
「かかってこい！！！小娘ども！！！」
「エクリプス・ブレード！！！！」
ガギッッッン……！！！！
防がれた！
けど……！
「甘いわ！」
死神が攻撃を仕掛けてきた！
「ストリック・バッグ！！！！」
ヒュン……
「なに！？」
ドガァァァァン！！！
「イヴちゃん！今！！！」
「フレイグレス！！！！」
ドゴォォォォォォォォン！！！！
「ふ…ふふふふふ……。やるな……！ただ……我は、これぽっちじゃ倒れん！！！アンデイング・バースト！！！！！」
世界が反転し出した！！！
「梨花さん！！！伏せて！！！」
「う……うん！」
「召喚魔法:光ノ盾！！！」
ピュン……
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴォ……！！！！！
「きゃあ！！！！」
イヴちゃんが吹っ飛んだ！
「イヴちゃん！！！！！！」
爆発が収まった後、あたりは地面以外何も残っていなかった。
「にゃも助！イヴちゃん！！！」
「こっちはなんとか大丈夫ニャ！ただ、イヴちゃんが吹っ飛ばされて気絶したニャ！！」
くっそ……
私だけで立ち向かなきゃ……
「ん……？まだ生きていたのか？しつこい小娘め」
「うるさい！私は、お前を倒す！！！」
「ならばやってみろ！！！！」
私は最大の魔力を剣に送った。
これで決める……
「翠碧…五ノ陣！雲碧！」
スッ……
「消えたか……。さっきのやつと同じだ！子供騙しに過ぎん……！見切った！」
ガッキン……！
「何！？居ないだと！？バカな……！あいつよりも早い！！！しかも、確かに刃がぶつかる衝撃があったぞ！？」
「それ、風圧だよ……！」
「何！？」
「おりゃあああああ！！！！」
ドゴォォォォォォォォン！！！！！
やった！
当たった！
けど……
この技は、慣れてない私には反動が大きい……
「はあ、はあ……」
クソ……
体力がなくなって立てない……
「見事だ……！ただ、お前はもう戦えない。素直に降伏したらどうだ？」
クソッ……
まだ…倒しきれてなかった……
「嫌だ！降伏したら……アリアさんを救えない！」
「そうか……。なら仕方ないな……」
ヒュン……
ザッシュ……！！！
「がああああああああああぁ……！」
私の……
右腕が吹っ飛んだ……！
「どうだ？これでお前は戦えまい！まあ、このまま放置しても死ぬがな！」
「ぐぐぐぐぐぅぅぅぅう……！」
痛い……！
痛すぎる……！
今までに経験したことのない激痛だ！
でも……
立たなきゃ！
アリアさんを救えない！！！
「ほう……？まだ立つか……！」
「わ、わたしは……！アリア……さんを、救わ…なきゃ！いけ、ないんだよ！！！」
「そうか……。そろそろ目障りだ。死ね！！！」
死神がこちらに鎌を振ってきた。
やば……
このままじゃ、本当に……
嫌だ。
それだけは嫌だ。
まだ、私には達成できてないことが多すぎる……！
だから……
「死ぬわけにはいかない！！！」
その瞬間……
私の体は燃えるように熱くなり……
気を失った。
