36話:稽古
翌日
私たちは稽古をするために、北の森に来ていた。
「よし!やるぞ。梨花、にゃも助」
「はい!」
「はいニャ!」
「今日は、お前らに、ゴブリンを討伐してきて欲しい」
「わかりました!何体ですか?」
「50体だ」
ん…?
聞き間違いか……?
「あの…今、何体って……?」
「50体だ」
え…?
2人で50体……?
「あの…ゴブリンって、そんなに居るんですか……?」
「ああ、居るぞ。ここ、東の森には少なくとも100体以上のゴブリンがいる制限時間は6時間。さぁ、行ってこい」
「は……はい!」
「はいニャ!」
「あ、そうそう。梨花、何があっても天使の力は使うな」
「え……?」
「あいつに変身するには世界の魔力の3%が必要らしい。次使ったら、どうなるかわかるな?」
あの天使になるのに、魔力をそんなに……
しかも、イヴちゃんが天使になった直後に、私も天使になったから……
あの戦闘だけで、世界の魔力の4%を使ったってこと!?
流石にそれはやばい……
「わかりました!」
「以上だ。行ってこい!」
私たちは森の中を駆け回って、ゴブリンを探した。
グォォォ!
ザッシュ…!
グォォォ!
ボフゥゥゥ!
「はぁ…はぁ…」
「ニャ……」
「にゃも助…今、何体目だっけ……?」
「今…20体目ニャ……」
「まだ半分も倒してない……」
ゴブリンを探すのにも体力を使うし、ゴブリンじゃない魔物も襲ってくるし……!これ…結構きつい……!
「そうだ!にゃも助!巣探そ!」
「巣ニャ?」
「ゴブリンの巣を見つけて、そこに攻め入れば一気に倒せる!」
「にゃるほど!」
私とにゃも助は森を駆け回って……
いかにも巣がある洞窟を見つけた。
私とにゃも助は、ゴブリンにバレないように洞窟を覗いた。
「うわ…めっちゃゴブリンいるじゃん……」
「ニャ…。流石にあの数相手はやばいニャ……」
「でも、ざっと30体は居るよね……?」
「居るニャね……」
「どうやって倒す……?」
「梨花、僕の魔法と梨花の剣術を合わせるのは、どうニャ?」
「連携攻撃ってこと?」
「違うニャ。魔法そのものと剣術を合わせるんだニャ」
そっか!
前にアリアさんが言ってたような気がする……
剣術を極めし者は魔法と剣術を合わせて、高威力の技を繰り出せるって!
「じゃあ、やろう!」
「ニャ!」
グォォォォォ…!!!!
ゴブリン達が気がついた!
「やばい…!にゃも助…!!!私の剣に魔法を……!!!」
「ニャ……!どんな魔法にするニャ?」
「とりあえず、強そうな魔法!!!!早く!!」
私は、にゃも助に剣を差し出した。
「ニャ!!!ディダート・ブレイク!!!!ニャ!!!」
私の剣の周りに岩がまとわりついた!!!
「いっけぇぇぇ!!!!デルター・ブレード!!!!」
ドゴォォォォォォォォン!!!!
グォォォォォォォ……
隆起した地面がゴブリン達を突き刺した!!!
「はぁ…はぁ……。にゃも助!やれたね!!!」
「やったニャ!!!」
「ふーん……梨花ちゃん、強くなったね♪」
っっっっっ!!!!!!
私の真後ろにメリーナがいた。
「あんた、いつのまに!!!」
「梨花ちゃん……私と勝負しよ」
「は…?」
「ごめんね…サイモス様の命令なんだ……」
メリーナが槍を構えた!!!
槍!?
今まで武器を隠してたってこと!?
でも、考えてる暇もない!
「にゃも助!!!やるよ!!」
「ニャ!!!」




