32話:天使再び
ズズズズズズッ……
ブラックホールが徐々に、こちらに近づいてきた!
あんなの喰らったら……
流石に死ぬ!!!
「梨花さん……私、また、あの力を使います……!」
イヴちゃん…
まさか……
「でも、あれは世界の魔力の1%使うから、連発できないって……!」
「2%減ったぐらいでは、世界は崩壊しないと思います。それに、ここで全員が死ぬよりはマシです!」
「それはそうだけど……でも、あれはイヴちゃんにも相当な負荷が!」
「いいんです……。梨花さん、私を信じてください!」
「わかった……」
イヴちゃんが詠唱し始めた!
「この身…魔力と共にあり……」
「あ!あの力は使わせないよ♪」
まずい!ラブがムチでイヴちゃんを攻撃しようとしてる!
「ウィンドスラッシュ!!!」
私はギリギリでイヴちゃんを守った!
「イヴちゃん!!!」
「この身を魔力とし…魔力の輪廻に…全てを捧げよう……!」
強い光が周りを包み込んだ!
「イヴ…また私を呼び出したのですね……」
「あなたは……」
「ああ、あなた達には自己紹介が遅れましたね。私は魔力の天使マリネファス……」
「あなたなら、あのブラックホールを止めることができるの?」
「ええ……ただ、あれを止めることは出来ます。ただ…イヴが捧げてくれた魔力の量が少なかったので……あれを止めて、あの2人に一回だけダメージを与えたら、私は力尽きます。」
「一回だけ……」
「いいですか、梨花、にゃも助……チャンスは一回だけ……。この一回で、あの2人を同時にやりましょう。」
「はい!」
「はいニャ!」
ブラックホールが、もうすぐ落ちてきそう!
「召喚魔法:天ノ盾」
ドゴォォォン!!!
私達の前に巨大な光の盾がたった!
ブゥゥゥゥゥゥゥン……
盾とブラックホールがぶつかり合った!
「梨花!剣に最大の魔力をためなさい!」
「はい!」
「にゃも助!今、あなたが持っている全ての魔力で、光属性魔法を!」
「ニャ!」
パリッン……
光の盾とブラックホールが同時に消滅した!
「今です!!!」
「エクリプス・ブレード!!!!!!!!」
「ライト・パニッシャー!!!!!!!!ニャ!」
ドゴォォォォォォォォン!!!!
同時に攻撃が当たった!!!
「マリネファスさん!!!」
「最終:残光ノ超新星!!!!!!」
ヒュン…………
一瞬……世界が暗転した。
「っ…!」
え……?
今の一瞬で何が起きたの?
気づけば……
森の半分が更地になっていた。
「にゃも助!!!無事!?」
「ニャ…なんか光の壁に守られてて無事だったニャ…」
「イヴちゃんと、アリアさんは!?」
私はイヴちゃんと、アリアさんを探した。
2人は光の壁で守られていた…
よかった…
無事だった……
「よくも…やってくれましたね……」
「梨花ちゃん…流石に許せないかも……」
………!
あれほどの攻撃を喰らっても、まだ生きてるの!?
「しぶとい!!!」
「こうなったら…ラブ!」
「うん…バグお姉ちゃん!」
バリ…バリバリバリッ……
「は?」
まさか…
「我が名は…魔人エラー……。バグとラブの集合体……」
合体した!?
「あんた達……合体できたの!?」
「もとより我は2人で一つ……」
そういうことか…
同時殺しが必要な理由は…
そもそも、あの2人は元々1人の魔人だからか……
「梨花…お前は許さない……」
シュ……
グサッ…!




