表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/76

18話:ダウナー系先生

コンコンッ…


「先生入るわよ」

「ああ…」


アリアさんが扉を開けた。


「アリア…今日は何を持ってきたんだ?ああ、君たちが異世界からの客か……」


そこには、ダウナー系美人のウルフカットの女の人がいた。この人、格好がいやらしすぎる!下半身タイツのタイトスカートで、上は胸が強調されるセーター!おまけに白衣とかいう性癖クラッシャー!!!

あ、ダメダメ、冷静になって自己紹介しなきゃ……


「初めまして!私は木下梨花です!こっちは飼い猫のにゃも助です!」

「よろしくニャ!」

「私はミレア・ウィーグランド。ミレアと呼んでくれ」

「はい!ミレアさ、ん!?」


ミレアさんが急に私に近づいて、首筋の匂いを嗅いできた。


「ちょちょ!!何してるんですか!?」

「ああ、すまない。ウロボロスの匂いがしたのでな…アリアからもするぞ」

「ええ、私たち、さっきウロボロスを倒してきたの!」

「あの、何でウロボロスってわかったんですか?」

「それはな、私は魔物と魔族の研究が大好きだからだよ」

「なるほど……」

「それでね先生!梨花ちゃんが、洞窟でこんなの見つけたんだって!」


アリアさんが例の鍵を見せた。


「この鍵、フェブラスって書いてあって、先生なら何か知ってるんじゃないかなぁって!」

「なるほど…これは…ちょっと待ってくれ」


ミレアさんは本棚にあった本を取り出し、ペラペラとページをめくった。


「これに似てないか?」

そこのページには遺跡の写真と、その隣に鍵の写真があった。

「確かに…石っぽい見た目と大きさが似てますね」

「でも、この鍵の写真にはフェブラスって書いてないよ?」

「ああ、そこが引っかかるところだ。アリア、私の代わりに、この遺跡に行って、鍵が遺跡のものか調べてきてくれないか?」


ミレアさんは、アリアさんに遺跡までの地図と例の鍵を渡した。


「いいよ!他でもない先生の頼みだし!」

「助かる。私も、鍵のことやフェブラスと遺跡の関係を調べよう」

「ありがとう先生!じゃあ明日行ってくるね!」

アリアさんと私と、にゃも助は部屋を出た。

「じゃあ、明日みんなで遺跡に行こう!」

「そうですね!あと、ミレアさんとアリアさんの関係って、どんな関係なんですか?なんか、すごく仲が良さそうでしたので……」

「先生はね、私を子供の時から育ててくれたの!」

「子供の時から?」

「あ、梨花ちゃんと、にゃも助くんには言ってなかったね。私ね子供の頃、気づいたら西の森にいたんだ。親も誰かわからないし、どこで生まれたかも、名前もわからない。それで、森を彷徨ってた時、先生が見つけてくれたの!それで、名前をつけてくれて、保護されて今があるってわけ」

「そうだったんですね……」


アリアさんに、そんな過去があったなんて……


「さ、この話は一旦置いといて、明日の作戦を立てましょう!」

「はい!」

私たちはシェアハウスに戻った。


―――――――――――――――――――――――


「おい、あいつらはまだか!鍵をちゃんと、あの洞窟に置いたんだよな?」

「はい!確かに置きました!先程、確認をしたところ鍵がなくなっていたので、おそらく回収したかと……」

「そうか…なら明日には、あいつらは遺跡に来るよな?」

「はい、おそらく!」

「ファスネス!お前が俺様の影武者をやれ」

「承知いたしました!」

「あいつらを徹底的に弱らせてから、罠にかけろ。わかったな!」

「はい!」

「今回の作戦が失敗したら、お前は死刑だ…肝に銘じておけ!」

「はい!気合を入れて、全力でやります!」

「楽しみにしておるぞ……」

「ベルファル様、罠にかけた後はどうなさいますか?」

「そうだな……。適当に魔力の量が多いやつを捕まえろ!」

「はっ!」


ウェンター王国の子ネズミ共が……。

俺様にひれ伏すがいい……。

もうすぐだ……もうすぐで、サイモスの野郎を抜いて、俺が新しいフェブラスのリーダーになれる…

ふふふふ……

笑いが止まらねぇぜ……

この世界は俺様のものだ!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ