↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただいま転移暴走中  作者: ヨウ
第1章 異世界と地球
33/38

第29話 予想通りの展開

ミナさんの回復を喜ぶマイケルさん。

しかし回復出来た結果を知ったからこそ、邪魔しようとした者への怒りは爆発した。

邪魔の結果によっては、今の状況にはたどり着けなかったからだ。


その怒りは自宅前に居たマスコミを経由して発信された。



今の地球の医療技術では治しようがなかった者にも希望ができた。

しかしその希望を邪魔しようとする者がいる。

私はそれらに立ち向かおう。

彼は地球を破壊したいわけではない。

十分な対価を用意し、異世界にその力があり、彼がその力に手が届くのであれば、力を貸してくれる可能性ができたのだ。

しかし時間は有限だ。

仮に1件1月かかるとすれば、1年間で12件しか動けない。

彼にだって休暇は当然必要だ。

だから私は今回超高額で1番手を引かせてもらった。

私も半信半疑だった。

藁をもつかむ思いだった。

世界の富豪達よ。

貴方達の中には私と同様の者もいるだろう。

希望はある、私は目の前で見た。

希望者には映像をお見せしよう。

そして、共に邪魔する者達へと立ち向かおうではないか。




マイケルさんの演説は続いた。

あの映像、見せてしまっていいのかな。

ミナさんはちょっとお爺さんの方に非難の目を向けているぞ。

あと、エリクサーだけじゃなくて各種薬品をどうにかしたほうが良さそうだ。




「ニク君、待たせたね。

私の願いをかなえてくれて、ミナを救ってくれてありがとう。

マスコミの前でもぶちまけたが、私はできる限り君の力になろう」


自宅の中に戻り、完全防音の会議室に集まった僕達の前でマイケルさんはそう切り出した。

ここは外から音を拾われる心配はなさそうだ。


「対価は頂くのですから、気にしないでください」



僕はあくまで仕事をしただけだ。

しかも僕にとって都合のいい仕事を。

マイケルさんを無償で助けるヒーローというわけではない。



「なに、医者だって対価を得て患者の治療をしているのだ。

それでも治してもらった者は、感謝するのだよ。

さて、対価の100億ドルだが、どうやって支払おう。

100ドル紙幣で用意すると1万トンを超える。

銀行口座は既に用意してあるかね?」


「いえ、一刻を争う状況の依頼がいきなり来るとは思っていなかったもので。

地球側の対応は別の者に任せています。

一度相談してきます」



僕はビッカード家のゲートを閉じ、弁護士の沢木さんに連絡を取った。


「沢木さん、無事に依頼は完了しました。

問題は、報酬の100億ドルをどうやって受け取ろうかという話になりまして」


「そうだな。まずはいろいろ税金の事とかを考えると、匿名で動けるようにするために整理する」



そう言って沢木さんは色々と説明しだした。



まずは今回の依頼を、マイケルさんから地球に居る僕が受けた場合、僕の口座にお金が入る。収入は地球に居る僕となる。

当然税金を支払うこととなり、お金の流れも併せて僕が誰だか幅広く露呈してしまう。


その為に異世界の僕の国にある組織、冒険者ギルドが間に入る必要がある。

依頼者からのお金は冒険者ギルドが受け取り、そして冒険者にも冒険者ギルドが支払う。

それは地球側の問題ではないし、その際の税金もニクの国の問題となる。


次に僕個人の問題。

日本に住んでいても、海外で得た収入には税金がかかる。

そのための影分身。

日本人渡辺優一は現在も日本に住んでいて、日本で活動している普通の高校生。

異世界のニクはニクとして異世界で活動している。

そして今回依頼を受けたのは、異世界のニクであり日本人の渡辺優一ではない。

ニクと渡辺優一は別人格。

いつの日か日本に帰れる時が来て、その時ににニクから渡辺優一へと資産を移す段階で収入と考えればいい。

ニクの正体がその時までに広まっているかもしれないし、他の方法があるかもしれない。


まぁこんな大金、日本人の高校生としては使い道ないしね。

沢木さん達に買ってもらうものも、ニクがお金を出してしまえば細かい処理は必要なくなるから、その方が便利な気がする。



そこで問題となるのが、異世界の冒険者ギルドという組織で、どうやってお金を受け取るか。

まぁ、紙しかないよね。

異世界に銀行なんてないし。



あれ?

開拓に銀行制度ってあったはず。



中世の研究で銀行制度はあった。

さっそく研究。

ついでに銀行という建物も建てられたので立てた。


早速銀行に行ってみると、建物だけだった。

まぁそうだよね。


しかしカウンターに魔法陣があったので触れてみた。



・銀行口座の開設



無人でもちゃんと銀行として使えるのね。

流石不思議な魔法技術。


さっそくニクという名前で開設。

冒険者ギルドのカードがそのまま個人認証となった。

暗証番号も忘れないようにしよう。

キャッシュカード代わりに使えるという事かな。



開設が終わると次の項目が出てきた。



・預け入れ

・引き出し

・振り込み

・両替

・残高照会



試しに金貨を50枚ほど預けてみる。

魔法陣の中に金貨が消え、残高に金貨50枚と表示された。


次に両替をやってみる。

両替元は金貨、両替先に選べた表示に驚いた。


円やドル、ユーロ、元、ルーブル。

他にも色々あった。

試しに金貨を一枚、円に両替してみた。

1万円札が10枚出てきた。


なぜ。

これ、ちゃんと使えるのかな?

金貨という資産価値がなくなっているから、一応等価交換になって居ると思うけど。


そして振り込み。

出てくる出てくる、各種銀行。

つまり地球の銀行に振り込みができるわけだ。

ということは受け取ることもできるだろう。



振込画面の振り込み元情報を確認してみる。


ニクの国ニク銀行

支店番号 001

口座番号 0000001

口座名義 ニク




試しにニクの冒険者ギルドの講座も開設してみる。


ニクの国ニク銀行

支店番号 001

口座番号 0000002

口座名義 ニクノボウケンシャギルド




はい、なんとなくそうなると思いました。

今度は新しくカードが発行された。

無くさないようにしておこう。



気になったので、僕は自分のキャッシュカードを置いてみた。


普通に使えるし。

この魔法陣、便利なATMだな。


そしてキャッシュカードから振込先を確認すると、ニクの国ニク銀行が振込先銀行で普通に出てくる。

どうなっているんだろう。



沢木さんに確認してもらうと、沢木さんのオンラインバンクからの振り込みにも突然振込先銀行として選べるようになったようだ。

うーん、これ大混乱しそうだ。



下手な個人履歴を残したくないので、口座ではなくATMから1万円振り込んでもらった。



残高10000円



なぜか海外送金手数料どころか振り込み手数料すらかからなかったようだ。

ただ、さすがに発行されたカードを地球側で使うことは難しそうだった。

冒険者カードも含めて、大きさが違うしね。

口座引き落としとかもできないし、この辺はしょうがないだろう。


でも、これで受け取る準備はできた。




さっそくマイケルさんに報告し、振込の処理をしてもらった。

マイケルさんは指示を出しただけだけど。

対応した人も突然振込先に新たな銀行ができていて驚いていた。


NikuLand-NikuBank


マイケルさんの方ではそういう表記になって居たらしい。

焼肉屋さんみたいな国名だ。



報酬の受け取りも完了し、そしてマイケルさんから呼び出し用の装置も貰った。

仕組みは単純で、マイケルさん側がスイッチを押すと有線先でつながった先のランプがついて少しの間音が流れるというだけ。

直接線でつながっているだけなので、盗聴とかなどは何も心配が要らない。

そもそも気が付いてからゲートをつなげるのだし。

難点はすぐには連絡が付かないことだけれど、それはそれでしょうがない。



マイケルさんには世界の富豪達とのつながりがあり、もしかしたら依頼があるかもしれない。そのために呼び出しができる何かしらの方法が欲しいということだったのだ。

毎回マスコミを通じて呼び出すのも面倒だし、まだニクの冒険者ギルドは依頼受付のフォームを作っていない。





それから数日後、予想通りの展開となった。



某国大統領が会見を行ったのだ。


自国の国民が異世界に拉致されたとの情報があり、そして拉致された世界との行き来ができる方法があることを確認した。

我が国は自国の国民を救助するために部隊を送り込む用意がある。

異世界との行き来ができる者に協力を要請する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。