エピローグ
いつも十時くらいに投稿しているのに、早く投稿したのには理由があります。
詳しくは後書きを見てください。
悪い知らせです。
俺達は今、屋敷のドアの前に立っている。
勿論、家へ帰る為だ。長々と屋敷に居てもしょうがないしな。出迎えにはエリスとイルシュさんがいる。
肝心のエリカは、部屋に塞ぎこんでいるらしい。何度声を掛けても返事すら返ってこないとイルシュさんが言っていた。
「やっぱりエリカ、離れるのが悲しくて部屋に籠っちゃたのよ。」
「可哀想だけど仕方ないよね。エリカだって成すべき事が残っている筈だし。初めて出会ったばかりで私も悲しいけど。」
リースは少し下をうつ向く。
あんな短期間でリースとエリカはまぁそれなりに仲良くしていた気がする。やっぱりこれは、レイナの言う通り仕方ない事だからな。
ん、俺?そりゃ悲しいと言えば悲しい。周りにいつもいる人がいなくなるのは何時だって悲しい。
「安心しな、リースの嬢ちゃん。何時かは会える時が来る。もしかしたら結構すぐに会えるかも知れないぞ。」
「ええ、ありがとうございます。その時を楽しみに待ってます。」
「よし、じゃあ帰ろっか。長々とここで立ち往生してたら、余計帰らなくなっちゃうしね。」
レイナが皆をまとめあげる。確かにごもっともな意見だ。俺達は荷物を手に持ち、屋敷を後にした。
「それでは皆様、またの機会までお元気で。」
「頑張れよー!」
その言葉を言ったエリスが何か悪さをしている顔をしていたのが少々気になったアランであった。
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ー列車内
「いやぁ、さすがの私も過去に行くとは思いもしなかったよ。そしてまさかの過去改変を間近で見れたっていうのは結構デカイ思い出になったなぁ。」
「しかも、世界の意思?的な子が小さな子供だなんて思いもしなかったし。そういえば、アランはあの子に以前会ったんだよね?」
「ああ会った。あの時は実験として、過去に戻ってデザートを盗み食いしようとデモクレスと共に過去へ行ったが、そこで自らを世界と名乗る者に遭遇したって訳。」
「あの時のアランと世界との対決、凄まじかったよね。魔法の爆音だったり、剣がぶつかる音とか大きかった。」
レイナは身振り手振りでアランとミラの戦いの様子を表した。
何か誇張してないか?別にそこまで爆音じゃなかった気がする。でもリースも頷いているし、思ったより大きかったのか。
「それより二人に聞きたかったんだが、エリカの屋敷でエリスの封印の所に敵対した奴ってどんな風貌だったんだ?エリスはとどめの一撃しかやってないって言われたし。」
その問いに二人は顔を反らした。やはり悔しかったのだ。一度は倒しきれると思っていたのに、あそこから逆転された事を。
レイナが重い口を開いた。
「武器は大鎌。中距離まで届く魔技を保有している。鎌の扱いは一流だったよ。私達も、瀕死の所まで追い詰めたけど、誰かの魔力が入った小瓶を使って全回復されて逆転された。」
「ん?誰かの魔力が入った小瓶?」
俺はそう聞き返す。すると、リースが補足をする。
「そう。しかもアランの魔力と似た感じがしたよ。なんかこう.........波長が全部同じって訳でもないけど....おんなじ感覚?....うーん..........」
リースは何か伝える言葉が見つけられなくて、むず痒い気分になる。
アランにはその感覚が分かった。似て否なる魔力。どこか同じでどこか違う。なぜそう感じるのかアランには分かった。
「多分その魔力って俺のお兄ちゃんの魔力だと思う。」
「「お兄ちゃん!?」」
驚く二人をなだめてアランは続ける。
「そういや二人には説明してなかったか。俺には兄がいるんだ。産まれた頃から尊敬出来る兄だったよ。まぁ今では敵対関係になっちゃったけどね。」
「そうなの。可哀想に。自分の血の繋がった兄弟と戦うなんて。」
「別に心配する事でもないさ。俺は知ってる。あの人は何処かの組織とかに使われるような存在じゃないって。どちらかと言えば、使う方だって。」
「信頼してるんだね、お兄さんを。」
レイナはその言葉に列車から外の景色を見ながらこぼすように言った。
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列車から俺達は真っ先に自宅へと向かった。
俺はポケットから鍵を取り出し、ドアの鍵を開ける。すると、見覚えのある少女の姿があった。
「お帰りなさいませ、アラン様♪むぎゅうっ」
「「「え?」」」
エリカはアランに抱き付き、笑みをこぼす。三人は状況が呑み込めずただ佇んでいるのが精一杯であった。
「な~んだ。結局来てるんなら、言ってくれれば良かったのに。」
「やっぱりやるならあっと驚くものをした方がいいじゃない。リースもちょっとぶり。」
エリカは手を振る。
リースは微笑をしながら、席について
「イルシュさん達と別れる時に、エリカだけ来なかったけどそりゃ来れないよね。いないんだから。」
「最後エリスがなんかニヤけてると思ったら、そういう事か。まったく、悪ガキみたいだな。」
「ふふっ。驚いてくださって光栄ですわ。」
ここに、一人の少女が家に住む事になった。
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ー数日後。
え~~現在、夜の11時になりました。
え?なんでそんな事を報告しているかって?当たり前だよ、夏休みになるとよくある現象のやつだ。
本でチラッと読んだ事はあったが、まさか本当に実在するとは。
アランの部屋、その部屋にアランの悲痛な声が聞こえてくる。
「宿題終わんないよ、そもそもなんであるの?て言うかさぁ、なんでこんなにあるの?デモクレスに会ったら絶対に文句言ってやる。」
俺は今、終わるのか不思議な宿題と言う理不尽をこなしている。別に難易度はそこまで高くもない。だがこの量はないだろ。プリント類とかどんだけあるんだよ。
今現在、アランの机の上には大量のプリントや問題集等が乗っている。
アランはもういいや!と自暴自棄になり机に寝ようとした時、突如机の横に温かいお茶が置かれた。後ろを振り向いてみると、そこにはリースがいた。
「なんとなくやってない気がしたけど、アラン宿題してなかったんだ。」
「なっ?い、いや別にそういう訳じゃなかったんだ。短期間の内に大量の宿題をするって事はその分、頭の回転が良くなるって事だ。だから決して忘れてたんじゃない。それにーー」
「はいはい分かりました。それじゃあ私も手伝ってあげるから。」
くだらない言い訳を並べるアランにリースは椅子を用意し、アランの横に座る。
「髪結んでないんだ。珍し。」
「ああこれ?さっきまで普通に寝る予定だったから。結んだ方が良かった?」
リースは自分の髪をさわる。
「いいや別に結ばなくてもいいよ。」
「そう?ならこのまま始めちゃうけど。」
リースはアランの横について、手伝いを始める。
多分、こういう時にちょっと気のきいた事を言えばいいんだろうな。でもそんな感情俺にはなぁ。
「あっそこ間違ってるよ。この魔法実験で得られるのは炎因子じゃなくて、爆発因子だよ。ほらっ、この薬品の主成分は炎だけど、特定の野草を加えると魔力反応によって変わるって教えられたでしょ。」
「え、?確かに。言われてみれば。」
俺は急いでその答えを書き直す。
「アランって、ここ最近分かった事については疎いよね。やっぱり昔の時代の記憶の知識を覚えてたからかな?」
「うーん。そう言われればそうかも知れない。特定の野草を加えるとその特性でさえ変えられるとは知らなかったもんな。」
「じゃあこれから勉強しないとね。」
ウインクをしたリースはどこか大人びていた。
この章にて一時投稿を停止致します。(あともう一話くらい来年に生存確認として投稿します。)
理由として、書き溜めの不足と、受験生として勉強に集中したいからです。
恐らく復活は来年の三月辺りになると思われます。
今までこの作品を愛してくださった皆様、誠に申し訳ありません。




