ホワイトデー
お久しぶりです。約1年ぶりの更新になってしまい申し訳ありません。
一応、完結を目指しているので引き続き亀更新ですが、よろしくお願いします!
今回は、パパ目線のホワイトデーのお話です。
気になった方は読んでいただけると嬉しいです。
先日、僕の愛してやまない奥さんの葉子と、その奥さんとの間に舞い降りた、可愛い僕の天使の雫からバレンタインのチョコレートを貰った。葉子からは付き合ってから毎年チョコレートを貰っているけど、雫からは今回初めて貰った。僕はもう、本当に嬉しすぎて涙が止まらなかったし、とても感動をした。貰ったチョコは、冷蔵庫で大切に冷やして何日もかけて、ちまちまと食べて楽しんだ。チョコを少し食べるたびに少し泣いてしまっていたのは、太陽と僕との秘密だ。
毎年、バレンタインのお返しは葉子にはしているんだけど、今回は、特に幸せなバレンタインを過ごさせてくれた2人に、僕と太陽からいつも以上に気合いを入れたホワイトデーのお返しをしようと考えた。今日は、その作戦会議を太陽とするつもりなんだ。ちょうど、葉子と雫はお友達とデパートへ出かけているからこっそり作戦をたてるにはピッタリだ。では、早速、太陽を呼んでこようかな!
僕は部屋にいるであろう太陽の部屋のドアをノックした。
「太陽、今、ちょっといいかい?」
「ん?いいよ〜、どうしたの父さん?」
「この前、バレンタインのチョコを2人から貰っただろう?だから、2人にホワイトデーのお返しをしようかなって思って。どうかな?」
僕がそう聞くと、太陽はパッと顔を喜ばせた。ふふ、これは太陽やる気になったかな?
「やる!!オレも何かしたいって思ってたんだけど、1人じゃ良いのが思いつかなかったんだ!ありがとう、父さん!」
「よし!じゃあ、早速作戦会議をしようか!」
「うん!」
「太陽はもともと考えてた計画とかあるかい?」
「一応、母さんも雫もお菓子が好きだから、何かお菓子がいいかな!って思っているくらいかな〜?」
なるほど…、確かに葉子はお菓子作りが趣味だし、雫も食べることが大好きだからお菓子をあげるのはいいかもね!でも、流石にそれだけじゃ、いつものお返しと変化がないから太陽は悩んでたんだな…
「そうだね、2人ともお菓子が好きだからお菓子をあげるのもいいね!じゃあ、お菓子をプレゼントするのと、あと2人に小物とお花をプレゼントするのはどうかな?そうすれば、いつもよりも特別な感じがするんじゃないかな?」
「うん!いいと思う!お菓子は何にする?」
「そうだなー、僕はマカロンとバームクーヘンがいいかなって思ってるんだけど、どうかな?」
太陽はどうして、マカロンとバームクーヘンがいいんだろう?って不思議そうな顔してる。ふふ、こうして見ると太陽と雫はやっぱり兄妹だなって感じるな〜。不思議そうにしている顔がそっくりだ!最近じゃ、すっかりお兄さんの顔することが多くなってきてるからこういう表情が見れるのは貴重だから嬉しいな。太陽も相変わらず可愛い息子だ。よし!じゃあ、僕の可愛い息子の疑問に答えてあげようかな!
「なんで、マカロンとバームクーヘンがいいと思ったかというとね、ホワイトデーにあげるお菓子にはいろいろあげる物によって意味があるからなんだ。マカロンには『あなたは特別な人』、バームクーヘンには『幸せが長く続きますように』という意味があるんだ。僕や太陽にとって2人はとても大切な存在だからピッタリじゃないかなって思ったんだ。」
「へぇー!流石、父さん!物知りだな!じゃあ、その2つをあげよう!あと、小物とお花ね。小物かー、母さんにはエプロンとかどう?母さん、料理もお菓子作りも好きだし。雫はピンとかゴムとかどう?」
「よし!じゃあ、そうしよう。今度の日曜は確かサッカークラブお休みだったよね?」
「うん、休みだよ」
「僕もお休みだから2人で買い物しに行こう。お花は当日僕が買ってくるから、日曜はプレゼントを選びに行こう。」
「了解!」
こうして僕と太陽は、2人には内緒で計画をたてた。そして、日曜日になると、男2人で太陽のサッカークラブの用品を見に行くと言って出かけた。雫は今日も友達の楓くんと遊ぶそうだ。
……正直、父親としては複雑なところはあるんだよね。葉子と雫の話を聞いてると、とても素直で優しくていい子だとは分かってるんだ!それに、雫も楓くんのことを友達だとしか思っていないことも分かってる。…ただ、いつか雫が誰かを好きになってお嫁にいくと思うと…。じずぐぅ〜…。パパ、まだそんな心配しなくてもいいよね?将来はパパのお嫁さんになってくれるんだもんね?…はー、落ち着くんだ、僕。まだそんな心配するのは早すぎるぞ!よし、とりあえず気持ちを切り替えて、今は太陽とプレゼント選びだ!
デパートで、まずは葉子にあげるエプロンを選ぶことにした。太陽と話し合って、葉子が好きなピンクの花柄のエプロンを選び、その後、雫にあげるヘアピンとゴムを選んでいく。雫は何をつけても可愛いから、どれにするか2人でものすごく悩んでしまった。最終的には、雫の可愛さをより引き立ててくれそうなハートの飾りがついたピンとゴムを購入した。
数日後、ホワイトデー当日となり、その日は朝から男2人でソワソワしていまっていた。葉子と雫には僕の仕事が終わって帰ってきてから、ホワイトデーのプレゼントを渡すことになっているので、今日はきっと1日中ソワソワしてしまうんだろうな。多分、太陽も今日はプレゼントを渡すまで落ち着かない1日を過ごすのかと思うと、今日はなるべく早く帰れるように仕事を頑張らないと、という気持ちになった。
僕は仕事に向かう前に、太陽とこっそり今日買ってくる花の確認をして、いつも通り家を出た。仕事場に着くと、会社の女子社員から義理チョコを貰っていたので、お返しに用意したラスクを渡した。そして、今日は花を買って帰るという大役を承っているので、早く帰れるようにと、気合いを入れて仕事をしていく。今日は僕の気合いの入り方がいつもと違うと思われたのか、同僚には少々からかわれてしまったが、無事に定時には仕事を終え、花屋に直行した。
花屋に着くと、店員さんが僕に気がついたようで、話しかけてきた。僕と太陽は事前に話し合っていたこともあり、赤いバラを購入することは決まっていたので、そのことを店員さんに伝えた。
「赤いバラが欲しいんですが、ありますか?」
「はい、ございますよ?今回はプレゼントか何かですか?」
「はい、ホワイトデーのお返しに渡そうかと思いまして」
「それは素敵ですね!あの、もしよろしければプリザーブドフラワーなんてどうでしょうか?生花と比べると長い間お花を楽しむことができますし、花瓶にいけなくても置いとくだけで素敵なデザインの物もございますので、オススメですよ」
プリザーブドフラワーか…、それもいいかもしれないな。生花よりも長持ちするそうだし、見てみるといろいろとデザインもあって可愛らしいし、ピッタリかもしれないな。絶対生花じゃないとダメというわけではないし、せっかくだから買ってみようかな!
「では、せっかくなのでプリザーブドフラワーを買ってみることにします。」
「はい、かしこまりました。少々お待ち下さい。」
こうして僕は無事に目的だった花を購入することができた。後は家に帰って太陽と一緒に2人にお返しをするだけだ。2人が喜んでくれればいいけど…
期待と不安でドキドキしつつ、家に帰ると今日は太陽と雫が出迎えてくれた。僕と太陽がアイコンタクトをしていると雫がそれに気がついたのか、興味津々に何?何?と僕にジャンプしながら聞いてくる。この可愛らしい姿は仕事で疲れた僕を一瞬で癒してくれた。本当に可愛らしい。なんでこんなに可愛いんだろう?愛しくてたまらない。もう、なんというか可愛いしか言えない、自分の語彙力の無さがこんなに悔しいことはない!
……おっと、いけない。まだ買ってきた花を見られるわけにはいかないんだった。僕はプリザーブドフラワーが入った紙袋をそっと太陽に託し、またアイコンタクトで『よろしく』と伝え、雫がうっかり覗いてしまわないように抱っこをしてリビングへと向かう。その後は葉子の用意してくれた美味しいご飯を食べ、一息ついた頃、僕と太陽は買っておいたプレゼントを取り出し2人へと渡した。
「これ、僕と太陽から。今日、ホワイトデーだろ?だから、バレンタインのお返し。気に入ってくれたらうれしいんだけど…」
2人はプレゼントを受け取ると大喜びしてくれた。
「まあ!ありがとう!すごく嬉しいわ!」
「わーい!!パパも、おにいちゃんもありがとう!!」
2人の反応を見て、僕と太陽は顔を見合わせニッコリ。ふふ、こんなに喜んでくれるなら2人で計画したかいがあったな。
「ねえ、開けてみていいかしら?」
「もちろん!雫も開けてみてごらん?」
「うん!」
「この前父さんと一緒にデパートで選んできたんだ!」
2人はまずお菓子の包みを開け、葉子はどうやらお菓子の意味が分かったのか嬉しそうにニコニコと微笑んでくれた。雫は予想通り花より団子だったようで、お菓子に大興奮で僕と太陽の周りをぴょんぴょんと飛び跳ねながら大喜びしてくれた。その後、それぞれのプレゼントの包みを開けた。
「あら〜、可愛いエプロン!しかも私の好きなピンクに花柄!葵さんも太陽くんもありがとう!」
「あ!ピンとゴムだ!!かわいい!!」
エプロンも髪留めも2人は気に入ってくれたようで、こちらも先ほどと負けないくらい大喜びしてくれた。プレゼントをこんなに喜んでくれて一安心だ。最後に先ほど買ったプリザーブドフラワーを渡すと、葉子は今までで1番素敵なホワイトデーだと言ってくれた。雫は雫でお花きれいねー!って言ってくれたので、今回のホワイトデーは成功だな、と太陽と2人でハイタッチをした。
こんなに喜んでくれるなら、また太陽と計画するのもいいかもしれないと思ったホワイトデーだった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。




