第三十八駆
私は彦根市内の飲食店に来ている。
普段からも利用してる店で店長とも奥さんとも顔見知りで仲良くしている。
昨年はビワイチタイムトライアルチャレンジ大会について特に気にしていなかったので、知らなかったが沿道で出店を出していたらしい。
「おう、住職。お昼の時間終わってしまったよ」
「休憩中にすみません。少しお話を聞きたい事がありまして良いですか?」
「ああ、いいよ。どうしたんだ?」
「実は今、ビワイチタイムトライアルチャレンジ大会に参加する子のトレーナーみたいな事をしてまして。
大会の雰囲気とか色んな事を知っときたくて。
昨年は出店されてたんですよね?」
「おう、なんなら出場もしたぞ。」
「そうなんですか?え、でもお店は?」
「出店は10時からで早く開ける人もいるけど、それでも9時30分からだね。そうするとプロの部から2時間以上、一般の部からでも一時間半くらい時差がある。
と、言うわけで少し暇だから参加してお店の場所近くでリタイアしてそのままお店をやったわけだよ。」
「なるほど、でも疲れなかったんですか?」
「まぁ、少しね。
でも、お店の宣伝とかもできたから出た意味はあったよ。お客さんも増えたからね。」
「宣伝ってどうやったんですか?」
「自転車のカゴにお店の場所とか情報を印刷した掲示物をつけたり、お店の名前の入ったTシャツで参加したりって感じかな。」
「そういうのは許可されてるんですか?」
「ああ、事前申告しとけば確実だけど当日でも別に大丈夫だよ。他の人に迷惑をかける内容とか人を傷つける内容でなければだいたい許可して貰えるよ。
一般の部は、そういう宣伝目的の人とかもいるから。
一般企業のロゴとかつけてる人も結構いたよ。
そういう人はリタイアするのも早いけどね。
テレビ中継とか公式のYouTube配信とかで全国配信されるから参加するだけで宣伝できるんだよ。」
「なるほど、確かに何かに使えそうですね。
うん、いいお話を聞けた気がします。」
「おお、そうなんだ。
まぁ、ゆっくりしてってよ。
何か食べるかい、簡単な物なら作れるよ?」
「あっ、じゃあお言葉にあまえさせて貰おうかな。」
その後、美味しい料理を出して貰って満足して帰路についた。少年が優勝できたら賞金が入って病気の治療費とかの足しにできるだろう。でも、絶対にできるとは言いきれないから他にも何かできないかと考えていたところだったので良い話を聞けたと私は思った。




