5月1日(月)⑤
私はトイレには行かず幸の部屋に入りました。
「あれ?お姉ちゃん?」
突然、部屋に入って来た私を見て不思議そうにしていました。
「えっと…恥ずかしくなって逃げてきたの」
私がそう言うと幸はああって顔をしました。
私がベッドの上に座ると幸は私の隣に座りました。
「私、凉の顔をまともに見れなかったし、なんかドキドキして逃げてきちゃった」
「やっぱり?恋してるって意識すると相手の事をまともに見れないし、隣に居るだけでドキドキして落ち着かないし、相手を見るとなんか輝いてみえるよね~」
「う、うん、そうだね」
私が肯定すると私は幸に押し倒されました。
幸は私の上に覆い被さる様にして私に馬乗りし、私を見下ろしていました。
さらに、私の両手に自分の両手を絡ませてきました。
「ねぇ、お姉ちゃん」
「うん?」
「恋する乙女になった気持ちはどう?」
「えっと、隣に居るとドキドキするし顔を見ようとしてもまともに見れないし落ち着かなくてやばいかな」
私の言葉を聞いた幸はうんうんと頷いてから私の両手を離してから私に抱き付いてきました。
「今までそんな気持ちで凉ちゃんはお姉ちゃんの隣に居たんだよ」
「うん、凉はすごいね」
「そうだよ、恋する乙女は好きな人に振り向いてもらうために頑張れるんだよ」
「うん、そうだね」
幸は私を抱きしめたまま上体を起こしました。
そして、両手を私の首に回して私を真っ直ぐ見てきました。
「今度はお姉ちゃんが頑張る番だよ」
「え?」
「え?…じゃないよ~ お姉ちゃんが自分の気持ちに気づいたら凉ちゃんにちゃんと言うんでしょ?」
「あ、そう…だった」
「そうだよ。仮にも今付き合ってるからといって今の関係に甘えたらだめだよ」
「う、うん。えっと、どうすればいい?」
「そんなのきまってるよ!」
幸は笑顔で言いました。
「お姉ちゃんから告白するの」
「え?…えぇ~!!」
私は慌てました。
「こ、ここ告白!?」
「そうだよ。告白するしかないよね」
「で、でも、私には出来ないよ。それに今付き合ってるよ?」
「だめだよ、お姉ちゃん。付き合ってるといっても仮にでしょ?好きならちゃんと気持ちを伝えないと」
「そ、そうだけど」
「お姉ちゃんはちゃんと付き合いたくないの?」
「そ、それはちゃんと付き合いたいよ。でも」
「でも…じゃないよ!付き合いたいならちゃんと告白しないとね」
「う、うん」
私は幸にまた押し倒されました。
「両思いなのは確実だからお姉ちゃんがちゃんと告白して凉ちゃんとちゃんと付き合ってね。」
「う、うん。わかった」
「じゃあ、告白する日は今日じゃなくて今週の日曜日にお姉ちゃんが凉ちゃんに告白された場所でしよう」
私は頷くと幸は私の頬にキスしてきました。
「幸?」
「今のはお姉ちゃんを激励したんだよ」
「うん」
「頑張ってね、お姉ちゃん」
そうして私を解放して部屋から追い出されました。
私は部屋に戻る前に一階におりました。
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