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2話
『かいほう・・ぐうかくりょくないしょう・・?』
「あぁ・・医者がそう言ってた・・。」
すぐに和也と病院に言ったら速攻に入院を強いられた。
私は開放隅角緑内障という目の病気らしい。
『そんな・・やだ・・やだよ!』
和也の声がするのですぐそばにいるのはなんとなくわかるけど姿が見えていないため恐怖感と不安に押しつぶされそうだった。
「優衣・・。」
和也の声が近づいてくる。
『っ・・。』
「大丈夫。俺は此処に居るよ。」
目をつむって下を向く私の手に和也はそっと手を置いた。
「・・な?ちゃんといるだろ。」
『うん・・。』
その手は温かくて和也の存在を感じる。
「これ・・ね 優衣にいつか渡そうって思ってたんだけどな」
和也の細い手から私の手に丸い物が渡された。
それは冷たい。
『指・・輪・・?』
手探りでそう言うと和也は「正解。」といって私の指へとそれを滑り込ませた。
「優衣の目が見えるようになったら・・俺と結婚しよう。今は見えなくても俺はいつも優衣と一緒だよ。」
『うん・・!!』
私はその時心から笑うことができた。