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その後輩、変態につきご用心  作者: ピピサビ


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[おまけエピソード]二人で歌うとドキドキする話

本編の後日談となる話です。

少し際どい内容が入りますのでご注意ください。

なんてことない放課後。

美術室の掃除が終わると、雫がいつもの甘えた声で言ってきた。

 「先輩、今日カラオケ行きませんか? 二人で」

「急に何だよ……」

「いいじゃないですか〜。今は本気で先輩を落とす期間なんですから、二人きりの時間、たくさん欲しいんです♡」

 和葉は渋々了承し、二人は最寄りのカラオケボックスへ。

狭い個室に入った途端、雫は和葉の隣にぴったりくっついてきた。

「もう!暑い!」

「良いじゃないですか~。ほら、先輩からどうぞ!」

 そう言うと、機械を和葉に手渡した。

和葉は少し前の流行り曲を歌った。

「わ〜、懐かしいですね!

てか、先輩歌うますぎます」

 その後も普通に歌ったりデュエットしたりして楽しんだ。

 しばらく歌っていると、雫が採点モードをセットした。

「先輩、勝負です! 3曲勝負!」

 お互いが3曲ずつ歌い終わると、雫はほっぺを膨らませ悔しそうに唇を尖らせた。

「先輩うますぎます……

 もう一回やりましょう!ハンデとして、先輩に妨害ありで!!」

 そう言うと雫は炭酸飲料を和葉に手渡す。

「取り敢えず、これ一気してから次歌ってください!」

「一気!? お前、なんか企んでるだろ!」

「企んでませんよ〜? ただのサービスです。先輩が喉乾いてるかなって思って♡」

 和葉が渋々グラスを受け取って飲み始めると、雫は素早く次の曲を予約した。

今度はテンポの速いアップテンポ曲。しかも少し難しいやつ。

和葉は体の中から逆流してくる炭酸を我慢しながら歌いきった。

「何でこれでも高いんですか!?」

苦しいはずなのに高得点を出す和葉に、再び頬を膨らます。

 「次!」

と機械を和葉に押し付けて、曲を入れさせた。 

 もうこうなったら……

 イントロが流れ始めると雫は和葉に後ろから思いっきり抱きついた。

「わ! もう、急に抱きつくな!」 

 和葉は突然のことに驚き少し声が振れたがすぐに上手な歌声に戻る。

 抱きつくだけでは、和葉の歌声は変わらない。

むむむ……もう、こうしてやる!

 

 臍のあたりで交差していた腕をほどくと雫はふぅっと息を吐いた。

 

雫は両手を素早く和葉のシャツの下に滑り込ませると、ブラの上から胸を包み込むように掴んだ。

「え、ちょ——っ!?」

ゆっくりとリズムよく、揉み始める。

 「先輩、ちゃんと歌ってくださいね……? 上手過ぎるのが悪いんですよ♡」

 和葉は最初、意地で歌いきろうとする。

 しかし、曲が進む毎に雫の手を無視出来なくなっていた。

 下着の上からとはいえ、胸を揉まれている。

無視をする方が難しい。

 心臓の音が大きくなり、要らぬ感情が湧き出てくる。

 雫が表すリズムに合わせ、声が出てしまう。

「どうしたんですか、先輩?

 音程が外れて来てますよ」

 「う、うるさい……」

声が上ずり、息が乱れ、足が震え、歌詞も飛んで最後はほとんど棒読み状態に。

曲が終わった瞬間に表示されたスコアは

 ——63.4点。

 和葉は膝をガクガクさせながら壁に寄りかかり、顔を真っ赤にして荒い息を吐いていた。

「お、おまえ……これは……反則……だろ……」

 「ふふっ、先輩、完敗ですね♪」

雫が嬉しそうに抱きついてくる。

「歌い……終わった……んだから……離せ……」

「えぇー、すごく揉み心地良かったのにな〜。それに……いえ、何でも無いです」

 そう言うと、最後に胸の先端をちょこんと押すと手をシャツから抜いた。

押された瞬間、和葉は漏れそうな声を必死に止めた。

 

 「それでは、罰ゲームですね」

 「何する気だ……」と和葉は弱々しく呟くと、雫は少し考えてからにこっと笑った。

 「そうですね……。ほっぺで良いので、私にキスして下さい!」

 雫はくるっと正面を向き、目を閉じて右頰を差し出した。

少し頰を赤らめ、期待で胸を膨らませている。

 和葉はしばらく固まっていたが、観念したようにため息をついた。

 「……一回だけだぞ。本当に一回だけ……」

 和葉は雫の肩に手を置き、顔を近づけて——

柔らかい頰に、そっと唇を押し当てた。ちゅっ。「ん……♡」

 雫の肩が小さく跳ね、嬉しそうな声が漏れた。

和葉はすぐに離れて耳まで真っ赤になりながら後ずさった。

 「これで……終わりな」

「えへへ……先輩のキス、初めてもらいました。

 めっちゃ嬉しくて、今でも頰が熱いです……」

 雫は自分の頰に手を当て、うっとりした表情で和葉を見つめた。

「もう一回……って言ったら怒ります?」

「怒る!! 絶対怒るからな!!」

 和葉が慌てて叫ぶと、雫はくすくす笑いながら再び抱きついてきた。

 「今日の先輩、全部可愛かったです。

 また二人でカラオケ来ましょうね。今度はもっと罰ゲーム増やしちゃいます♡」

 和葉は心の中で思った。

 (……雫の頰、柔らかすぎて……

 心臓がうるさすぎる……絶対認めない!!)

 もちろん、そんな本音は絶対に口には出さない。

 

甘くて気恥ずかしくて、ドキドキしたこの時間は、二人にとって少しだけ刺激的な放課後になった。


 

お読みくださりありがとうございます。

良ければ感想等頂けたらモチベーションアップになりますのでよろしくお願いします。

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