プロローグ
どうやって話を繋げていこうか…。難しいなぁ('Д')
濃い緑の匂いと冷たい土の感覚が肌を刺激する。
ああ、わたしここで死ぬんだ。なんにもできないまま、ただ食い殺されて終わっちゃうんだ。いやだよ、怖いよ。どれだけ声を出そうとしても声が出ない。
ソレは恐ろしいほどに巨大で、凶暴で、飢えたオオカミだった。ソイツがわたしを見下ろし、よだれを垂らして唸っている。
「だ……か……たす……て。ゆ……しゃ……さま……」
勇敢で、かっこよくて、優しい勇者様がきっと助けてくれる。そう信じて、祈る。そうでもしなければ恐怖でおかしくなりそうだったから。
「グゥゥルァアアアアア!!!」
ああ、もうだめだ。結局誰も助けてはくれないんだ。約束をしてくれた勇者様も、助けに来てはくれなかった。しょうがないよね。もっとちゃんとした人に頼めば、こんなことにはなかったのかなぁ。次の人生ではそうしよう。
「祈ったところで意味ねぇだろ。お前バカか?」
「……だ…れ?」
あんなにも怖かったオオカミは、ごっそりと体をナニカに食われたような傷を負って息絶えていた。何の音も無く、何をしたのかもわからなかったけど、とにかく助かったのは分かった。
「あ……あの、助けてくれてありがとうございます」
顔をあげてみるとそこに居たのは、まだ年端もいかぬ少年だった。
「気にすんな。普通の人間を見捨てるほど冷血じゃ無いからな。それに……」
「おーい!どこだぁ!返事してくれぇ―!おーい!」
「君のおかげで、獲物の強さも見極められそうだしな」
この子いい子だ、助けてくれたし。遠くで叫んでいる勇者とはまるで違う。この子にアレをお願いしてみようかな。きっと助けてくれると思うから。
「あ、あの!お願いがあるんですけど!」
「すまんがその話は、また今度にしてくれ」
そういって助けてくれた少年は、森の中に消えていった。なんだか少年とは思えない感じの大人びた子だったなぁ。あ!そういえば、名前聞いてなかった!街に帰ったらギルドの人に探してもらおうかな。あれだけ強いなら、きっとギルドにも名前が載ってるはずだし。
あれ?でも、あのくらいの子だと入れないんじゃ……?小さい種族の子なのかなぁ?
「良かった!オオカミの鳴き声が聞こえてきたから心配だったんだ!無事で本当に良かった」
「もう少し早く助けに来てほしかったです。あと少しで、食べられちゃうところでしたよ!」
「え……?でも、オオカミなんてどこにもいないぞ?」
「何言ってるんですか勇者様、ほら、すぐそこに死体が……いない?」
どうなってるの?さっきまで死体が置いてあった場所には何もなく、血の一滴すら存在していなかった。何かがそこに居たという痕跡はあるのに、そのナニカがいない。どういうこと?
「まさか、怖くなって嘘ついたのかぁ?かわいいなぁ、エリルは」
「なっ!?そんな訳無いじゃない!確かに此処に居たんだよ!」
森の中でバカ騒ぎしている二人の少し離れたところで、一人の少年がその様子を見ていた。
「これが、勇者……か。これなら楽そうだな」
勇者と呼ばれている男を観ると少年はそう呟いた。勇者を観るその目には、底知れぬ愉しみが潜んでいた。
始まりはこうして、人知れず動き出した。
この流れにあらがえるものは何人たりとも存在しない。
書いてるときおなかが痛くなったんですが、冷えたせいなんですかねぇ。皆さんは、お腹は冷やさないようにしましょうね。(*'ω'*)




