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プール閉まい

夏が終わり

解放されていたプールが

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夜、施設を閉じた後

水を抜いて清掃が始まる


若そうな2人は

大学生でバイトで

プール清掃を任せられていた


デッキブラシを持ち

プール内の垢をとる


塩素臭いが懐かしさを感じ

施設は真新しく汚れがすぐ取れる


1人の男が

排水溝を掃除する


プールの排水溝は

格子状の防護柵が付いております

ソレを開けると排水溝がある


防護柵をつかもうと手をかけるが

落ち上げる途中痛みが手に走る


清掃用の手袋を外し

手を確認する


すると髪の毛が数本

水掃除でヨボヨボになった指に

巻き付き、指が少し切れて

血がタラーと腕をつたう


手袋をしていたのに

髪の毛が入り込んでいたのを

気味が悪くなり

もう1人に報告する


手が切れたバイトに

他を掃除するよう伝え

排水溝の掃除を行う


防護柵を開け

排水溝を見ると

そこには髪の毛が詰まっていた


排水溝はたくさんあるので

どれかが詰まっても

排水はできるのだが


その排水溝は

毎年掃除しに来ているバイトが

初めて見るほど毛が大量に詰まっていた


ビニール袋を用意して

排水溝の毛を取る


取っても取っても

長い毛がどんどん出てくる


中腰の体勢がきつくなり

体を伸ばすと、手洗いに行きたくなった


手洗い場に行き

トイレの個室を開けるため

手袋を触る


取る瞬間先ほど見た

もう1人をケガさせた数本の毛を思い出し

手を止める


だが手に痛みは無かったので

大丈夫だろうと思い、手袋を外すと

手には先ほどより

おびただしい数の毛が手を黒く染める


「ウワッ!キモ!」

男が叫び直ぐ手を洗うが

流しても流しても

左手の薬指に巻き付いた


髪の毛が取れず焦る


視線を感じ

目の前の鏡をゆっくりのぞく

鏡に写った自分の後ろに

髪の短い女が微笑む


顔は見覚えあった

この施設で監視員のバイトしていた時

不審に思って声をかけた

女優帽の女だった


その後

女は毎日、施設に通う

だが話したことは無かった


そして、昨日のお昼頃

声をかけられる

お付き合いしたいと

小声でボソボソと話す


気味が悪く

男は女を拒絶する


最後に女は

頭を下げる…

女優帽が落ち

長い長い髪の毛がさらに気味を悪くする


その長い長い髪の毛が

鏡に写った女には無かった


すぐに理解した

この巻き付いている髪の毛は

女のモノだと


振り返るが女はおらず

鏡を見直す、すると今度は

楽しそうな沢山の子供達が鏡中に写る


その瞬間体が掴まれ

男は声をあげる


子供の手、大人の手

男の身体は持ち上げられた


男の声を聞き

もう1人のバイトが

手荒い場に訪れる


浮き上がった体が

途端に落ちる


落ちた拍子に

小便器に頭をぶつける


赤い鮮血がタイルをつたう

水洗い場は髪の毛が詰まり

水が溢れ出し

水と血が混ざり合う



救急車と警察を呼び

事故処理をする

救急車に運ばれるが即死だったそうだ


「髪の毛が詰まり水が溢れ、

滑って頭をうったようだな…」

「でも男は清掃用の滑りづらい靴ですよ?」

トイレを調べる警察達が

首をかしげて、出ていく


誰もいなくなったトイレ


鏡に頭をぶつけた男が写る

悲しそうな男をゆっくりと抱きしめる女がいた

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