↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪の怪人☆お悩み相談室  作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/105

第七十九回 バチャリカ(2)

 バチャリカはスマートフォンを取り出した。ということは、それに関する相談なのだろうか。だとしたら、僕に解決できるのか非常に心配である。なぜなら、僕はスマートフォンを使っていないから。もちろん、知り合いなんかが使っているところは見たことがあるから、まったく分からないということはない。が、マニアックな内容の相談だったりしたら、答えられないかもしれない。


「兄ちゃんやったら分かるやろー? 最近の子やし」

「すみません、あまり詳しくはありません……」


 知識不足を認めるのは、少しばかり悔しい。

 それに、恥ずかしい。


 だが僕は、正直に答えておいた。


 分かっているような顔をしていて、後から分かっていないことがバレたら、むしろそちらの方が恥ずかしいから。


「えー? そーなん?」


 バチャリカはきょとんとした顔で言ってくる。


「はい。すみません」

「ま、でも、ちょっとは分かるやろー?」

「は、はい。少しだけなら……」

「ならえーわ!」


 何が良いのだろう……?


「分かる範囲でえぇから教えて!」

「あ、はい。分かる範囲で、なら、お任せ下さい」


 とはいえ、どの程度分かるのかが分からないから、現時点では何とも言えない。内容を聞いてみないことには。


 バチャリカは取り出したスマートフォンを机に置くと、画面を明るくする。すると、いろんなアイコンが描かれた画面が表示された。よく街で見かける画面だ。


「これねー、実は孫から貰ったんよ。せやけど、使い方がまったく分からへんねん」

「そうだったのですね」

「この画面を出すとこまでは何とかできたんよ。でもそこからどうやって動かしたらいいんか分からんくて」


 確かに、何も知らずにこれだけ貰ったら、困るかもしれない。


「説明書とかほぼなーんにも入ってへんかったし」

「あぁ、確かにそうですよね。最近のは少ないですからね」

「ボタンもあんまないやん? せやから、ここからどう進めたらえーんか分からへんのよ」


 ははは、と、笑うバチャリカ。


 あまり困っているようには見えないが、彼女は本当に困っているのだろうか……?


 いや、そんなことを考えてはいけない。


 悩みがある時、困っている時、誰もが「いかにも困っています」というような顔をするわけではないのだから。


 バチャリカはわざわざ時間を取ってここへ来ているのだ、それが答えではないだろうか。


「指で画面を操作すると良いみたいですよ」

「え? あ、そーなん! 指で?」

「はい」

「ははーん。これが噂の、タッチパネルゆーやつやね?」


 分かってはもらえたようだ。

 しかしながら、改めて「タッチパネル」などと言うと、少しばかり不思議な感じもする。


 当たり前に存在しているからこその違和感……かもしれない。


「写真を撮ったりできるんやんねー?」

「はい、可能です」


 孫と写真を撮ったりするのだろうか。


「やり方教えてもらってもえーやろか」

「はい。ではこのカメラというアイコンを……」

「うんうん。へー! こうやるんやー」


 写真の撮り方くらいなら、感覚的に分かった。

 こういう時は、視覚的に分かりやすいデザインが役に立つ。非常にありがたい。


 それからも僕は、バチャリカの要望に答え、色々な使い方を説明した。時には速やかに分からないこともあったが、そういう時バチャリカは気長に待ってくれたから、安心して進められた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。 ポイント・ブクマなど、いただければ嬉しく思います。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。