表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Saga of Dragons Fragments of the Memories  作者: evilplant
chapter1 howling
15/32

howling 2-3

本文中の解説に基づき、2-2の後書きを改変しました。



遅くなってしまってすみません!

次回はもっと早く上げます……(フラグ)

それから暫く皆で話していると、遂にサンダーとファイアの順が回って来た。

「じゃ、行くぜ」

「また後でな、2人共」

彼らは白虎とローグに挨拶し、下の階に瞬間移動した。

そのまま10リメル(1リメル=1メートル)ほど離れる2人。

「嫌な視線だぜ」

自分に突き刺さる視線に気付いたファイアが、そう呟く。

サンダーの能力は既に割れているが、ファイアはまだ未知数だ。

だが、先の弱そうな(・・・・)ハーフエルフとの戦闘では拮抗していたので、直ぐに決着がつくだろう。_____と、その視線の主達は思っていた。

好奇心半分、嘲笑半分。そんな視線が、上の生徒達から注がれていた。

「えー、2人共。準備は良いな?」

「勿論だぜ」

「大丈夫です」

そう言って、2人は武器を構える。

対峙したサンダーが余り余裕の無さそうな表情をしているのは、観ている大半の興味を引かせた


サンダーが下段に構え、ファイアが上段に剣を引く。

その中間点にウィンドウが発生し、10秒のカウントダウンが開始された。

少しずつカウントが減っていくが、2人は微動だにしない。

そして、カウントが0になってウィンドウが

消えた_____


瞬間、ファイアがサンダーの目の前に迫っていた。

そのまま下段から斬り上げ(・・・・)るが、霞む速度で動いたサンダーの剣に阻まれた。

反動を利用してファイアが後退し、サンダーがそれを追従して右の剣を放つ。

しかし、先程とは比べ物にならない速度で跳ね上がった刀に弾かれ、サンダーは後ろに跳んだ。

一瞬前に彼がいた場所を、炎を纏った水平薙ぎが通る。

振り切る前に軌道を反射させ、放たれた袈裟に近い上段斬りは、交差した双剣のちょうど交差点に当たった。

鈍い金属音と共に、双方の動きが止まる。

「手を抜くな、ファイア」

「只の演習で殺し合いなんかしたくねえよ」

「そういう甘えは油断に繋がると前に言ったはずだ」

ファイアはそれに溜め息をつくと、急に獰猛な笑みを浮かべた。

「仕方ねえな、ちょっとだけだぜ」

そう言い、ファイアが一歩前に踏み出す。


それだけで、サンダーが吹っ飛んだ。

空中で1回転して着地し、そのまますぐファイアの後ろの空間に瞬間移動するサンダー。

その彼が一瞬前に居た所を、ファイアの放った轟炎の柱が焼き尽くした。

振り向くと同時にファイアが刀を振り抜くと、激しい金属音と共に剣を交差させたサンダーが壁に向かって吹っ飛ぶ。

どうにか転倒を回避したサンダーは、そこから1歩で距離を詰めて反撃する。

しかし、斜め斬り上げを回避したファイアは、次の瞬間右手の剣を吹き飛ばし、返す刀をサンダーの首に突きつけた。

後ろに下がろうとして、そのままの姿で固まるサンダー。

「……俺の負けだ」

「まだまだだな」

数秒後、サンダーが諦めてそう言うと、刀を首に突きつけたままのファイアがニヤリとして言った。



「凄いです、ファイアさん!」

観戦席に戻って来たファイアに、早速ローグから称賛の言葉が飛んで来た。

「どうしても速さで勝てねえからな。力で崩すしかねえんだが……。

上手くいって良かったぜ」

そう言うファイアは、少し照れくさそうに頭を掻いた。

「しっかし、2人ともとんでも無いな~。

俺達じゃ敵いそうにねえな。どうやったらあんな強さになるんだ?」

白虎が何気なくそんな事を聞く。

彼自身としては、ただその強さに純粋に興味があっただけだ。

「いや……それは言えない。悪いな」

歯切れ悪くファイアがそう拒否する。

「お、おう。……変な事聞いちまったな」

「気にすんな。何時もの事さ」

空気が少しぎこちないものに変わったが、すぐにファイアがフォローして話題の転換を図る。

「どうしたの、ファイア」

タイミングの良い事に、そこへスティリアが入って来た。

「ファイアさん、この方は……?」

ローグがファイアに尋ねたのを見て、スティリアが名を告げた。

「スティリア•グレイシゼルです。よろしくお願いしますね」

「ローグ•リゼラスです。こちらこそよろしくお願いします、スティリアさん」

「どうも、黒蓮白虎です」

2人が名乗ると、スティリアはニッコリと微笑んだ。

「ええ、もちろん。ローグさん、白虎さん。

それはそうと、ファイア?」

「何だ?」

「あなたの『影』に隠れているのは何かしら」

刹那、焦りの感情が波紋のように影から漏れ出た。

「後にしてくれ。今ここで出したら大変な事になる」

が、ファイアのセリフに殆どが安心感にすり替わった。

「……分かりやすい事。ただ漏れよ」

今度は畏怖と羞恥が半々。

「仕方ないぜ、こいつヘタレなんだからな」

そして、ファイアの二度目の発言に、すねるような感情に変わった。

「……まあ、良いわ。反応が面白いから、悪い子じゃ無さそうだしね」

_____ちなみにこの時点で、ローグと白虎は笑いを抑えるのに必死だった。

「まあ、取り敢えず後でな。それより……」

話題を変える前に、ファイアは下の戦闘に目をやる。

「あれ、そろそろ10分経ちますよ……」

復活したローグが信じられないというような口調で呟く。

「ここまで来ると最早修羅よね……」

下では、サンダーが教師達を相手に激しい戦闘を繰り広げていた。



(……温い)

3人で魔法の波状攻撃を仕掛けようとする教師達を見据えながら、サンダーはそう思った。

どうやらサンダー達で最後だったらしく、戦闘が終了して戻ろうと思っていたサンダーは、1人の教師に呼び止められた。

何でも、『サンダー君の戦い方は非常に参考になるから、この後先生方と手合わせしてみて欲しい』と言う事だった。

他の教師達はサンダーの強さを知っているので余りやる気が無いようだし、正直面倒なので辞退しようと思ったのだが、何故かそこにアストラが来て教師達と話し始めた。

断片的に聴こえてきた会話によると、「魔法には耐性が無い」とか、「(サンダー)の精神値は極限まで低い」とか、要するに「魔法を使えば勝てる」という事を他の教師達に教えていたようだった。

そして、今。

サンダーは、アストラを含めた教師5人と戦闘していた。

大量の魔法を避け、防御し、相殺する。

「くそっ、何故魔法が効かない!」

始まる前まで余裕綽々だった男性教師が、焦った様子で呟く。

確かにサンダーの精神値は低い。だが、それは決して『全属性の(・・・・)魔法耐性が低い(・・・・・・・)』という事を表してはいないのだ。

ある魔法の系統(・・・・・)を除けば、

サンダーの魔法耐性は非常に高い。アストラ自身も良く知っているはずだ。

_____アストラだけ(・・)は。



不意に、額に衝撃が走った。

それが精神干渉系魔法の作用だと気付いた時には、途方もない激痛が精神に直接届いていた。

突然過去のフラッシュバックが起き、すぐに見えなくなったが、それでもサンダーを狂化させるには十分だった。

※追加説明※

◎ステータスについて•補足

MNDの表す魔法耐性と心の状態は、それぞれ相互に関係している。

例えば、ある人物Aが水に関するトラウマを持ったとする。

そうすると、Aの心の状態が不安定になった時、Aの水属性魔法耐性は急減し、結果として水属性の魔法の効き(ダメージ)が通常時よりも多くなる、といった具合だ。

反対に心の調子で魔法を全く受けないという事もある。

また、少しではあるがMAGにも繋がっているため、場合によっては相手に魔法が効かない、ひどくなると全く魔法が撃てない、などの事例もある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ