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Saga of Dragons Fragments of the Memories  作者: evilplant
chapter1 howling
14/32

howling 2-2

頑張ろうと思ったら風邪でダウンしてしまった今日この頃。

でも頑張って更新するよー……

特に何事も_____サンダーは自己紹介をさせられたが、特に当たり障りの無いものだった_____無く、HR(ホームルーム)が終了した後。

「サンダー君、ちょっとこっちに」

来て頂戴、と先生に言われる前に、サンダーは席を立った。



「ごめんなさい、時間を取らせてしまって。今日は訓練の日だったんだけど、どうしても言いたい事があったから」

「いいえ、問題ありません。それより、用件はなんでしょうか」

人間の女性教師、春宮(はるみや) 早苗(さなえ)に呼ばれたサンダーは、職員室に連れて行かれた。

今は10分間の移動時間。今日はこの後、6時間通して戦闘訓練がある。基本的に装備の変更などで時間を取るので、そう言う時間に呼び出すと言うのは、余程急ぎの用事なのだろう。_____そう思って、サンダーは話の続きを促した。

「じゃあ、単刀直入に言うわ。

_____あなた、精神状態は本当に大丈夫なの?」

「それは、俺が狂っているとでも言うのでしょうか」

少なくとも、普通の人はそう思うはずだった。

「あ、いや、そう言う訳じゃ無いのよ。ただ、ちょっと、ね……」

何故か焦っている春宮をじっと見つめると、観念したように事実を話した。

「やっぱり、ごまかせないわね……。

じゃあ、今度こそ単刀直入に言うわ。

_____あなたのステータス、見せて貰ったわよ」

「……そうですか」

「ええ、そうよ。_____言っている意味が分かるかしら」

「はい。ですが、特に問題は無いと思いますが」

案外あっさりとした反応に、春宮は急に焦りを覚えた。

「貴方、何を言っているの……?」

「何を、とは?」

「他人事じゃ無いのよ!あの精神の数値はおかしい、普通なら発狂しているわ!なのにどうして」

「俺には」

急に言いようの無い圧力_____竜気を感じ、春宮は口を閉じた。

「守り通したい物があるんです。だからこんな所で逃げている訳にはいきません」

_____春宮の言葉は事実だ。装備を除けばサンダーの精神値はマイナス、しかも5桁を超える値を示している。普通の人なら発狂どころか心喪失状態になっている。

「それに……」

「それに?」

「……先生は『絆の誓約』(ボンドオブオース)と言う魔法をご存知ですか?」

「ええ、知っているわ。確か……」

「ランク10の無属性魔法です」

「そうよね。それで、効果が『誓約による行動の制限』だったわね」

「そうです。俺のはそれを応用したもので、3人が心の碇(マインドアンカー)として俺の精神を繋ぎ留めています」

「なるほどね。つまり、その3人と自分の意志によって、精神の崩壊を防いでいると。そういう解釈で良いかしら?」

「間違いありません」

サンダーのセリフに、春宮は満足そうな笑みを見せた。

「分かったわ、ありがとう。それだけでも十分安心したわ」

「そうでも無いですね」

「えっ?」

しかし、それはすぐに崩れてしまう。

「……ヒントだけです。

_____過去って言うのは、それに触れるより見た方が影響が大きいんですよ」

「……分かったわ。肝に命じておくわね」

どうやらそれだけで理解したらしい。真剣な顔になると、春宮はしっかりと頷いた。

「ごめんなさい、ちょっと長くなっちゃったわ。もう行っていいわよ。_____黒鋼(くろがね)先生の方には、私から伝えておくから」

「ありがとうございます。それでは」

そう言ったサンダーは、最初から向けられていた敵意の元をチラリと見ると、その場から出て行った。

_____愕然とした教師達を残して。

(な……何、あれ(・・)……)

視線には、意図的で強大過ぎた狂気(・・)が乗せられていた。

(あれが、あの子の狂気の一部分だと言うの……?)

_____不意に薄ら寒さを覚え、彼女は自分の腕をさする。

それが畏怖から来る物だとは、自分では理解出来なかった。

否、理解から目を背けた。

それ程までに、その激情は強い物だった。

そして、その向けられた方_____アストラは、憎々しそうに強く顔を歪めていた。



演習場の観戦席で。

「すみません、遅れてしまいました」

「問題ない!それより、装備は準備出来ているのか?見た所制服のままだが」

サンダーが話し掛けた男性教師は黒鋼(くろがね) 剛鬼(ごうき)。赤銅色に焼けた肌、筋骨隆々の鍛え上げられた肉体と、おおよそ人族とは思えないステータスを持つ。

そして、この教師こそが訓練授業及び体育の担当なのだと言うのだ。_____余りにも合い過ぎていて、サンダーは少しばかり何者かの介入を疑いたくなった。

「問題ありません」

実を言うと、制服でも難なく動ける自信があった、と言うより登校中に制服のままでAランクのモンスターを殲滅したので動けるのだが、流石にそれは色々と目立ち過ぎるので、魔法でいつもの装備に変えた。

「大丈夫そうだな。ええと、お前の番は……。

_____ふむ。次はファイアと一緒だな。この試合の2つ後だから、準備しておけよ!」

「わかりました」

サンダーは軽く頷くと、ファイアの方へ歩いていった。

「お、来た来た!おせーぞ」

「ああ、悪いな、皆。少し話が長くなってしまったからな」

「そうか、なら仕方ねえな。

_____で、サンダーは誰と戦うんだ?」

負い目を感じさせない為だろう、白虎が話題を変える。

「ファイアと一緒になった」

「ファイアさんと!?是非見たいです!」

サンダーの言葉に、ローグが大きく反応した。

「さっきはファイアさんとだったんですけど、あと少しの所で負けてしまって……」

理由を聞くと、どうやらファイアに負けたから、戦い方を見て勉強するつもりのようだ。

まあ、負けてしまうのも仕方ない。

ファイアは炎属性なのに対し、ローグは樹属性なのだ。属性的にファイアの方が有利なのだと言う事もある。

さらに、武器のリーチも問題だった。

「刀にクローって、使い方によっては結構相性悪いと思うんだが……」

刀の長さの7~8分の1しかリーチが無いクローは、余程の実力が無いと厳しい戦いになる。

だが、それをほぼ補う程の実力を、ローグは持っているようだった。

「後は特訓あるのみだな」

「そうですか……わかりました」

サンダーに言われ、ローグはグッと拳を握り締めた。

※追加説明※

◎ステータスについて

その者自身の能力の事。具体的には、

STR(力)

SPD(素早さ)

MAG(魔力)

MND(精神)

VIT(体力)

以上5つの能力の事である。SPDはAGIとも表記される。

RPGによくあるHPの概念は無い。VITで相対的に評価される。

MPはあるが、魔力、法力、竜気など術を使える力の総合的な保有量として表示される。

ATK、DEFに関しても同様。

ATKの場合は技量、その武器の切れ味や重さ等の要素、そしてSTRの値。

DEFの場合も同様だが、こちらは武器の変わりに防具、STRの変わりにVITとなっている。

MAGは上と同じく魔力、即ち魔法及び各種術の威力を表しているが、MNDの値は魔法(術含む)耐性と自身の心の調子を合わせているので、日によって変わる。ちなみにプライバシーの関係上、他人のステータスを見るのは基本的に禁止である。

本文中にあるような行動は、教育者としての特権である。当然悪用すれば処罰される。

ちなみにLUK(幸運)の隠しパラメータもあるが、一部の能力者を除いて見る事は出来ない。


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