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10/10

1.なんてことない、朝の風景。

短いです。

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「ういっす」

「おはよ、リュウヤ。昨日は無事に円ちゃん送れたの?」

「あぁ、問題なく」



 翌朝、ボクは明日葉と合流して高校へと向かっていた。

 幼馴染である彼女とは、毎日こうやって一緒に登校している。互いに軽口を言い合って、道中の暇を潰すのが通例だった。

 しかし、今日に限ってはほんの少し重要な話の模様。



「……ねぇ、リュウヤ?」

「え、どうしたの」

「…………」



 その証拠に、明日葉が緊張した様子でそう口にした。

 ボクは首を傾げながら、幼馴染の言葉を待つ。

 そしてそのまま、数秒の間があって。



「あー、うん。ごめん、やっぱなんでもない!」



 明日葉は、わざとらしくそう言うのだった。

 苦笑いに頬を掻くしぐさ。これは幼馴染の癖で、なにか隠したいことがある時の動きだ。ボクはそのことに気付いていたのだが、あえては触れなかった。

 誰しも、他人には聞かせたくない部分というのはあるはず。


 幼馴染だからといって、容易く踏み込むのはなしだと思った。



「ふーん」



 だから、あえて興味のない振りをして。

 ボクはボンヤリと、彼女から視線を外して前を向いた。





 変わらない日常の光景。

 いつからかボクと幼馴染の距離感は、ずっとこんな感じだった。



 


面白かった

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