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第十二話 強大なる炎

日本 神奈川 荒廃したビル街―― P.M1:20 11月 28日




「何者じゃ……?」

 

 テツヤは戦いを邪魔された怒りからか、その形相は鬼の様だ。


「――――“カマエル”ってえ、言ってんだろうがよ〜」


 対するカマエルは、ポケットに手を突っ込みながら返答する。


 そして、カマエルは、ガギエルに視線を向けた。


「――――ガギエル、とっとと消えてろ」

「――――……はい」


 頷いたガギエルは、空に飛び上がり、そのまま雲の中へ消えていった。


「――――じゃあ……」

「――――始めようかァ! ヒャッハァ!!」


 先に動いたのは、カマエルだ。

 

 その速度は、恐らく、テツヤ、いや、ここにいる使人全員以上のスピードだ。


 そして、テツヤの眼前にまで到達した。


「ヌウッ!?」

「――――ハーハァ!!」


 カマエルのパンチは、テツヤのクロスガードを崩しつつ、顔面に直撃する。そして、そのまま……


「――――オラァ!」


 二発目が鳩尾に直撃。


「ぐっ……はぁ……!!」


 テツヤは嘔吐しかける…が、カマエルは待ってはくれない。


「――――死ねやァァァ!!」


 そのまま、カマエルは手に“炎”を纏ったパンチをテツヤに放とうとする。


 当たればクレーターで済まないであろう威力。正しく滅びの一撃。


  ――――しかし


「――――ほーう……」


 “黒い影”が、カマエルの拳を掴んでいた。


「真名は……省略させてもらった」


 テツヤの右腕から、黒い影が表れている。

 

 だからと言って、他の使人と違い、体は機械化していない…。どちらかと言うと、影がテツヤを蝕んでいる様にも見える。


「――――レリエルの弟の……“ライラエル”か……」

「良くは知らんがな……」


 そのままテツヤは影を使って、カマエルの顔面に一撃を与える。


「――――チィッ!」


 舌打ちしながらも、必死で影を回避するカマエル。


 スウェーで何とか躱してゆき、隙を見極める。


 そして…


「――――ウオラッ!」


 カマエルのストレートが、テツヤの顔面に直撃。そのままテツヤは声も出せず、遠くのビルに吹き飛んでゆく。


「う、嘘でしょ……!」

「――――ヒヒヒ……」


 アスカは恐怖しているのに対し、カマエルは嫌な笑顔でアスカの方に視線を向ける。


「――――次は、お前だな」


 


 

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