5話 精霊イフリート
前回のあらすじ
指定クエストをこなすため、アンデットの次は悪魔退治、リリスを見事撃退
リリスを撃退した咲良達は、マジェスタと共にライムの家に戻った。
「お前らすげーな!リリスといや上級悪魔だぞ」
「聞けばわたくしのおかげだとか」
冬華が天狗になりだした、だが今回は冬華のFFというスキルが逆転の好機を生んだのは間違いない。
「ごめんねわたしまた、寝てた」
「咲良ちゃんが最後おいしい所を独り占めしたんだよ」
華凜がフォローするが、寝ぼけてリリスにトドメを刺したのは言うまでもなく咲良は知らない。
「皆さん国王がお呼びです、宮殿にお越し下さい」
ライムが咲良達を呼びに来た。
宮殿に着いた時玉座に正気に戻ったジョーカー王が待っていた。
「君達か?わが国を救ってくれたのは、褒美をとらせたい何が所望かな?」
「い、いえお礼なんてとんんでもない!」
「この者達は、精霊の調査で祠に入りたいそうです許可を願えますか?」
華凛が謙虚に断るが、マジェスタが咲良達の事情を知っているため、話を切り出した。
「そうか、あいわかった!祠への入る許可書を出そうこれを門番に見せなさい」
すんなり、許可をもらった咲良達は宮殿を後にした。
指定クエストのクリア報告をするため、ギルドに行くがマジェスタとセレナは先に自分の家に帰った。
「咲良ちゃん気をつけてね」
「ありがとうセレナちゃん♪」
「お前らくれぐれも無理するなよ、辛くなったら帰って来い」
そう言ってセレナとマジェスタは咲良達と別れた。
ギルドに着いて、指定クエスト完了報告をし、次のエリアに行くための許可をもらった。
「うわーレベル20になったよ」
「報酬Gも20000Gて、いやーお金があるってすばらしい」
咲良と夏海がはしゃいで、ウキウキ気分。
気を取り直して、精霊の祠に行く咲良達、ステップ地帯をしばらく歩くと、サラマンド山の麓の祠が見えた。
門番に許可書を見せ中に入ろうとするが。
「うわぁーーーーー!モンスターだ!」
門番の叫び声で後ろを振り向くと、大きい巨体でこん棒を手に持ったモンスター巨人のモンスターオーガあらわれた。
「うげ!デカッ!」
「距離を取って戦いましょ」
驚く夏海に対し華凛は冷静に相手を分析する。
「わたくしこんなの無理ですわ!」
と言って冬華はニートスキルかくれるを発動した。
「コラーーーーーッ!逃げるな!クソニート!」
ウガアァーーー!
オーガがこん棒を振り回し始め、あたりに風圧が発生避けるのに精一杯。
「気をつけて下さい!このオーガは火に耐性があります」
「これじゃ炎系魔法が使えないどうしよ・・・」
華凜が悩むが咲良が剣でオーガのスネを狙った。
「えいっ!」
ウガアァァッギャーオッ!
咲良の一撃は見事命中!人間で言うなら弁慶の泣き所に当たった。
これは痛い、泣くほど痛い。
もがいている隙に華凜が新しい魔法を覚えていた。
「これならいけるかも!アイスストーム!!」
ファイヤーストームが炎の嵐ならアイスストームは氷の嵐、オーガの体が凍りついた。
咲良と夏海は間髪入れず攻撃をした
「よっしゃーー動きが鈍ってきた咲良!」
「ほーーい♪」
咲良のハリーさんが今度はオーガのボディーにヒットし、オーガは倒れ撃退した。
「やったね」
「んじゃ行こうか」
咲良と夏海がハイタッチを交わし先に進む。
「ちょっと!わたくしを忘れないで下さる!」
冬華の存在を忘れたまま、いざ祠の中へ。
中に入ると、祭壇らしき物が見えた。
「これかな?あっ!」
華凜が火の宝玉を取り出すと・・・。
バサバサッ!
なんと宝玉が何者かに奪われたしまった。
その姿は顔と上半身は人間の女性で両腕と両足は鳥の型をした、ハーピーだった。
「アッ八ッハッ!リリスを倒したのはあなた達なんだ」
「それ返しなさい!」
華凜が怒りをぶつけるもハーピーはあざ笑うかの様に宙に浮いていた。
「リリスを倒した人間がいるて言うから来て見れば、こんなガキ共じゃん!アタシは魔族女子部会が1人ハーピーちゃんよ♪」
すかさずハーピーが攻撃をしかけてきた、ハーピーが羽を羽ばたかせると無数の羽が咲良達に飛んできた。
「うわっあぶなっ!」
夏海はあっさり回避し、咲良は盾で華凛をかばいながら防御した。
「こんにゃろーーー!」
夏海の反撃が始まるが、ハーピーはあっさりと受け流す。
「あーら残念はーずーれー」
「残念なのはあなたですわよ!」
今度は冬華がチェーンウィップでハーピーの足を捕らえた。
「こしゃくな・・・これでも食らいなさい!」
足をとられながらも、ハーピーは宙を旋回しだした、当然冬華も巻き込まれるが・・・。
「このまま地面に叩きつけてあげる」
「きいぃーーッ放しなさい!」
宙に浮いた冬華を地面に叩きつけるはずが・・・
ドカンッ!!
冬華のチェーンウィップが絡まり逆にハーピーが壁に激突
「いったぁーーい!おのれーー」
(いや自分で自滅しただけだよね・・・)
「ほほほほっわたくしの実力ですわよ」
(いやいや・・ないない・・)
調子に乗る冬華、咲良のスキルをコピーし、かまいたちを放つが・・・。
「そんなもの効くわけないでしょー」
ハーピーは羽で身を守り何事もなかったようにしていた。
今度はハーピーが急降下した、咲良が盾で防御し無傷で終わった。
「この子ウザいんですけどぉ」
「咲良ちゃん離れて!アースグレイヴ!」
華凜のアースグレイヴで意表をつかれ、ハーピーが怯んだ。
その隙に咲良が、ハリーさんでハーピーの頭を殴った。
「ふんぎゃーーーーーー!!!」
ハーピーはもがいて立つこともままならない。
「あれ?軽くやっただけだよ・・」
(咲良・・・・・あなた凄いよ・・)
「覚えてなさいよ!魔族女子部会はあなた達を標的にするわ!」
「うるさいわ!この鳥女!」
夏海がトドメを刺しハーピーをやっつけ、宝玉を取り返した。
気を取り直し、宝玉を祭壇に戻した。
宝玉が光だし、炎が上がりだした、同時に炎の塊があらわれた。
そう、火の精霊イフリート。
「お主らか宝玉を戻してくれたのは、感謝するぞ!」
「いえいえわたし達が元の世界に帰るためです」
華凜がさらに事情を説明するとイフリートは納得した。
「そうか・・ノルン様の使いか・・」
さらに、夏海が質問をする。
「ねぇ魔族女子部会て何?」
「魔王が居ない今、この世界はあいつらにとって退屈だったのだろう・・この世界のマナが乱れてきているのをいいことに奴らはまた、厄災を引き起こすのだろうな」
「さっきハーピーとの戦闘であなたは見ていただけですの?」
今度は冬華がイフリートに食ってかかる。
「いやーすまんすまんお主たちがもっとピンチになったら出てこようとしたが・・出る前にお主らが倒したから・・・わっはっは!」
(笑い事じゃないんだけど・・・・)
「お詫びと言ってはなんだがお主たちレベル20か・・クラスチェンジできるがやるか?」
クラスチェンジできるとは驚きの話だった。
クラスチェンジをすることにした咲良達、イフリートの説明が続く。
「クラスチェンジするがお主たちのジョブをベースをにしていく、2つルートがあるが1つしか選べないのと、後戻りはできないぞ」
「すいませんちょっと考えさせて下さい。」
華凜を中心に輪を囲み話し合いが始まる。
「パワーアップするのー?」
「何か選択肢あるみたいだよ」
「また、魔族女子部会が私達を狙ってくるし・・」
「だったらやるべきですわ!!」
冬華は完全にやる気だ、それはそうだ、ニートというレアなジョブだが冬華はあんまりこのジョブ納得していない。
話はまとまり、クラスチェンジする事にした咲良達、問題はまだあった。
「そうか、決めたか、レベル1に戻るがその覚悟はあるか?」
「なっ!!」
「ほぇ?」
「聞いてないですわーーー!!」
夏海と咲良は唖然とし、冬華は怒り骨頂。
「何かをするには等価交換が必要だ」
(おい・・賢者の石など求めてないし・・・)
「わ、わかりましたやります!」
華凜が決断しクラスチェンジ開始。
クラスチェンジをするが、先ずは咲良からだ。
「ほぅ、お主は戦士か・・ナイトかグラディエーターがあるがどうする?ナイトは回復魔法が使え、グラディエーターは剣のスペシャリストだ」
「わたし、みんなのナイトになります!」
(咲良なんて良い子)
話は決まり、咲良はナイトにクラスチェンジした、プリーストが居ないのをわかっていたから、みんなの事を考えた決断であった。
続いて夏海の番だ。
「お主は盗賊か・・レンジャーとアサシンがあるぞ・・レンジャーはあらゆるトラップ回避や眠り攻撃や毒攻撃ができる、アサシンは一撃必殺のスキルや盗賊の早さを活かす攻撃ができるぞ」
「アサシンでいきます!!!」
夏海は即答だった。
次に華凜だ。
「お主は魔法使いか・・魔法使いは一択だけなのだすまん・・黒魔導師なんだが・・これからどんどん、強い魔法を覚えるぞ!」
「今更あれなので・・受け入れます」
最後に冬華だった。
「うおぉーーーーーーーーお主ニートだったのか!」
「それが何か?」
「ニートも一択しかないの・・すまん」
「はあぁっ!!冗談じゃありませんわ!」
「冬華もう諦めろ・・」
夏海が冬華をなだめるが。
「ニートはその上を行くスーパーニートだ!かなりの激レアだぞ」
やむを得ず納得した。
クラスチェンジを済ませレベル1に戻ってしまい、とりあえずプリメールの街に戻ることにした咲良達。
ジョブはこうなった。
咲良・・・・・ナイト
夏海・・・・・アサシン
華凜・・・・・黒魔導師
冬華・・・・・スーパーニート
咲良達がまさかのクラスチェンジしちゃいました
レベルも1に戻りましたね
読んで頂きありがとうございました




