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バリウスVSユウタ 3

「ライトニングストライク」


 範囲は狭いが凄まじい貫通力を誇る稲妻が戦場に轟く。


 しかし、その稲妻は俺から大きく離れた場所を狙っている。


 俺は、ロックウォールの一部を解除することで、自分の位置を偽装していた。

 当然だが、自分の作った魔法は解除することもできる。

 ロックウォールの一部を解除することで、その場所に音を立てて、バリウスの攻撃方向を誘導していた。


 そして……そろそろだ。


 俺は回り込むように徐々に解除する場所をずらしていっている。

 それが意味するのは……


「ライトニングストライク」

「今だ!」

「なっ!?」


 攻撃方向を誘導されたバリウスは、すぐ近くまで来ていた。

 俺は岩の壁の影に隠れ、この瞬間を待っていた。

バリウスの詠唱に合わせて、懐まで一気に距離を詰める。


 バリウスは不意を突かれて隙を見せている。

 あとは、バリウスの詠唱が早いか、俺の武術が早いか。

 しかし、この距離なら……!


 ――刹那、俺の魔眼が捉えたのは、大きな魔力の軌跡。

 バリウスの身体を渦巻くように、それは高速で紡がれていく。

俺は思わずその場を後ろへと飛び退いてしまった。


 失敗だ……!


 仕方なく一度バリウスから距離を取ろうとしたとき、声がかけられる。


「ここまでにしよう!」


 バリウスが両手を上げて、戦闘の意志がないことを示しながら言う。


「ユウタくんの実力は十分わかったよ。まさか、僕がここまで追い詰められるなんてね……。その上、特殊な技術を使っていたとはいえ、君が使用した魔法は初歩的な魔法であるロックウォールのみ。僕の完敗さ」


 俺は、その言葉を聞きながら疑問を覚える。

 確かに、俺の武術が決まっていれば勝っていただろう。

 しかし、あの魔力の軌跡は確実に俺の武術よりも早かった。

 実際に魔法として使われることはなかったが、使われていれば確実に負けていたのではないかと考えている。


「でも、バリウスさんは最後――」

「いや、僕の負けだよ」


 バリウスが俺の言葉に重ねるように言う。


「とにかく、ユウタくんは魔導頂上決戦では大将に据えようと思う。僕とリージアくんで相手チームを全員倒せば、大将は魔力を温存できるからね。一番強い者を最後に回すのが得策だろう」


 魔導頂上決戦は、先鋒・中堅・大将に分かれて最初に先鋒同士が戦い、勝ったほうが残って相手チームの次の相手と戦うという形式だ。

 先鋒が3試合で3人とも倒してしまうこともあれば、大将までもつれこんで最大5回の戦いが行われることもある。


 いきなり大将と言われ思わず断ろうと思ったが、冷静に考えて悪い話ではない。

 魔導頂上決戦の会場で、どれだけ俺が魔法を使えるかは分からないし、リージアとバリウスの活躍次第では俺が前に出る回数を極力減らせる。

 ボロボロに負けて恥をさらすにしても、回数は少ないほうが良い。


「分かりました。がんばります」

「ああ、僕とリージアくんだけでは魔導頂上決戦を勝ち抜くのは難しい。優勝はユウタくんの肩に掛かってると思ってがんばってくれると助かるよ。……さて、僕はリージアくんを医務室に運んでから休むとするよ」

「あ、バリウスさん、リージアは俺が医務室に運んでおきますよ」

「そうかい? じゃあ、任せたよ」


 そう言うと、バリウスは模擬戦闘場の出口へと向かった。

 ロックウォールは、さきほど既に解除してある。

 俺も、リージアを急いで医務室へと運ぶのだった。


作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。

当然、【評価ptの数だけ戦闘力が上がる】チート能力を保持しています。

というわけで、広告の下にある☆☆☆☆☆より評価をしておいてください。

約束ですよ。

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