無限院トオヒサとの対話3
「ふざけるなッッ!!!」
今にもトオヒサに掴みかかりそうな勢いで、マホロが立ち上がる。
「ユウタくんとの思い出という私の聖域に、お前は土足で踏み入った!!」
「お前も大森羅僻覚法でここに乗り込んできたんだろう? やっていることはお互い様じゃないか。自分のことを棚に上げるなよ」
「ユウタくんに関することだから、私のは問題にならない!」
「支離滅裂じゃないか。ここまで理論が破綻した言論は初めて見たよ。全く、こいつを育てた親の顔が見てみたいものだね。あ、でも、ワタシが祖父だったか」
俺は、二人の温度差の中で、冷静に場を見据えていた。
マホロ、いくらなんでも「俺に関することだったら良い」っていうのは暴論がすぎるぞ。優等生で頭が良いはずなのに、一体どうしたって言うんだ。
そして、トオヒサ。あなたもあなたで大人気がない。こんな状況になっている張本人だと言うのに、この期に及んで軽口を言っている。
俺は、当事者とはいえ、10年前のことを何も覚えていないから口を挟むのはどうかと思っていた。しかし、この二人に話を任せていたら、いつまで経っても話が進まなさそうなので、話に入ることを決意する。
俺が魔法を使っていたのが事実かどうか、確かめたい気持ちもあった。
「トオヒサさん、あなたは10年前、俺とマホロの記憶を魔法によって改ざんした。だから、俺とマホロはこれまで10年前の一部のことを思い出せなかった。そういうことで良いんですか?」
トオヒサは少しだけ考えると、返答する。
「あの日、君たちに大森羅僻覚法にかけて記憶を操作したこと……それは事実だよ。間違いなく、ワタシがやったことだ」
横に居るマホロの怒気が、肌で感じられるほどに大きくなる。
俺は、マホロがトオヒサに飛びかかっていくんじゃないかと不安だった。
「そして、巨龍討伐の功績をワタシが奪ったのも事実だ」
さらに、マホロの怒気が大きくなる。
俺の額を冷や汗が伝った。
本当にマホロが飛びかかるのではないかと、気が気ではない。
いつでもマホロを止められるように、少しソファから腰を浮かせていたほどだ。
「だけどね、ワタシも決して自分のためだけにやったわけじゃあないんだ。あのときのユウタくんは自分のことを責めていたからね。君のためにやったんだよ」
トオヒサは、そう言って、持っていた笏で俺を指したのだった。
「適当なことを言うなッ!!」
マホロが吠える。
しかし、トオヒサの先程までのふざけた空気は霧散しており、冗談で言ったとも思えない。
「その時のことを、話していただけませんか?」
「ワタシも下心があってやったことだから、あまり話したくはないが仕方ないねぇ……。怒らず、聞き終わるまではじっとしていてくれよ」
そう言うと、トオヒサは10年前のことについて話し始める。
作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。
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