マホロが居てくれて良かった
「あ、ユウタくん! 聞いたよ、リージアちゃんに勝ったんだってね! まぁ、私やリージアちゃんは裏生徒会でも弱いから、当然といえば当然だよね。ユウタくんだったら、第一席でもおかしくないんじゃないかな?」
「いや、マグレだよ。というか、その第一席ってどういうことだ?」
「あれ? バリウス先輩から説明されなかった? 裏生徒会は、模擬戦闘の結果次第で実力順に第一席、第二席……と格付けされることになってるんだよ。私なら第七席、リージアちゃんなら第六席だね」
「へー、そうなのか。じゃあ、リージアに勝った俺は第五席になるのか?」
「いや、どうも正確な実力が分からなかったということで、まだユウタくんは第八席みたい。でも、ユウタくんならすぐ第一席になると思うよ!」
正直、俺には第八席ですら不相応だ。リージアには相性で勝てたが、緻密な魔力操作で様々な魔法が使えるマホロが相手であれば、簡単に負けるだろう。
とにかく、あんな調子で戦っていたんじゃ、いつか死ぬか大怪我するのは間違いない。少しでも早く、この状況の原因を突き止めなくては。
「何を考えてるの? あ、もしかして次の模擬戦闘かな? ユウタくんならそんなに考えることないと思うけどな! ユウタくんならきっと大丈夫だよ!」
「あー、うん。まぁ、そうだな。ありがとう」
とりあえず、適当に受け流しておく。
……と言っても、やはり大丈夫だと強く言われるとそんな気がしてくるもので、少し不安が和らいだのは事実だ。
マホロの思い込みには困ったものだが、無能な俺が頑張れているのはマホロの思い込みのおかげでもある。マホロには本当に感謝しないとな。
「ユウタくんが模擬戦闘で全員に勝って第一席になるの、楽しみに待ってるね!」
「あ……ああ、そうしてくれ」
和らいだはずの不安が、また戻ってきた。
次も生き残るためには、なんとかして情報を掴んでおかなければならない。
リージアが第六席ということだから、順当に行けば次は第五席の人と戦うことになるのだろうか?
「そうだ、一応聞いておきたいんだが、俺の次の相手は一体誰になるんだ?」
「うーん、多分第五席のエメス先輩じゃないかなぁ。でも、私も裏生徒会に入ったのは最近のことだから、よく知らないんだよね……」
「そうか、ありがとう」
マホロも裏生徒会に入ったのは最近だったのか。
だが、それなら仕方がない。
直接エメスという先輩に話を聞いても手の内を教えてくれるとは思えないし、ここはリージアにでも聞いてみようか。
戦い方が少しでも分かれば、大怪我や死ぬことは避けられるかもしれないからな。
「本当にユウタくんも裏生徒会に来てくれて良かったよ。一人じゃ、心細いから」
「それなら……良かったよ」
何も良くないし、心細いのはこっちだ。
学年でも、リージアに匹敵する力を持っているマホロなら、裏生徒会でも十分やっていけるだろうが、俺はそうではない。
だが、マホロの力になれたのなら、それはそれで良かったとも思う。
ただ、だからといってこの状況のままでは身が持たない。
できる限りの手は打たなくては。
俺は、模擬戦闘の相手の情報を調べるため、次の休憩時間にリージアを探してみようと心に決めたのだった。
作者である自分は、今まで数々の世界を救ってきた勇者です。
当然、【評価ptの数だけ戦闘力が上がる】チート能力を保持しています。
というわけで、広告の下にある☆☆☆☆☆より評価をしておいてください。
約束ですよ。




