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『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』  作者: もんじゃ
『腫れ物扱いの先輩が、私には優しい』
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第35話


 今日は蛍と家でアニメのDVDを見て過ごす。


 『ル○ン三世 カリオ○トロの城』


 「何度も観てるけど好きなんだよな……」


 「……私も好きです、先輩はどのシーンが好きですか?」


 「……当ててごらん」


 そう言ったら蛍は考えて……


 「やっぱり最後のル○ンがクラ○スを残して去っていく所ですか?」


 「……奴はとんでもないものを盗んでいきました」


 「あなたの心です」


 「……あー、そこも良いけど違うなぁ」


 「……じゃ、囚われのクラ○スの前にル○ンが現れた所ですか?」


 蛍が結んだ右手の手首を左手で掴み俺に差し出し


 「……今はこれが精一杯」


 「……違うなぁ」


 「……ル○ンと次○がスパゲッティを食べるところ」


 「あー、あのスパゲッティ美味そうだよね」


 「……今度、調べて作ってみましょう」


 「それは楽しみ」


 「……結局、先輩が好きなシーンはどこですか?」


 「それは……城の外に脱出するときクラ○スが次○と五○門にお礼を言うとこ」


 「……そこなんですか?」


 「それまでは友人のル○ンの為に闘っていた二人がクラ○スという女の子の為にやってやるかと気持ちが変化する所なんだよね……」


 「次○様だと」


 「……可憐だ」


 「おっ始めようぜ!」


 「今宵の斬○剣はひと味違うぞ」


 蛍と二人で台詞を言い合う。


 「……私はやっぱり最後のシーンですね」


 「やっぱりそこか……愛情があればこそクラ○スをこっちの世界に連れていけないと身を引く……大人の男の美学だね」


 と返事をしたら


 「……でも私がクラ○スならそれでも一緒に連れていって欲しかったかもしれません……」


 そんな風に上目遣いで俺を見ながら言った。

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