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婚約破棄から始まる恋愛コーデ日記  作者: おうぎまちこ@3/13「犬猿の仲の幼馴染」書籍化!


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第5話 3/4 ゴロウマル

3/4



 昨日の、ケンジとのやりとりを思い出したら、朝からげんなりあした。

 謎のダイエットサプリの試供品をもらっていたので、朝はそれを食べて出かけることにした。意外と味がついていて美味しい。うん、けどカロリーへと変わって、痩せそうにはないな、うん。



 はあ、でも昨日の今日で、どっと疲れたな。

 けれども、仕事に行かないといけない。次の仕事もどうしていいのかわかんないし。


 もしかしたら、職場にエリート敏腕社長なんかが、さっそうと現れて、私に恋してくれるかもしれないし、ちょっと可愛い格好でいこうかな。でも考えるのが楽なやつ……。


 よしよし、白いボウタイブラウスがあったわね。これに、ピンクのレースのタイトスカートを着て、白いヒールを履いてと……よし、完成!!!

 こんなに簡単なコーデはないわね……。

 いつものトレンチコートを羽織れば、良し!


 ピンクのスカートとか派手なのを履いてくるな!って課長には怒られそうだけど、もう私も時間がないから、ないふり構ってられないのよ!

 アイロンで髪の毛を緩く巻く。だいぶ髪も傷んでるな……。今度、美容室に行ってみよう!


 ということで、出発! 

 自室の玄関を出て、共用スペースにあるエレベーターを降りる。これまた共用の玄関を抜けると、そこには――。



「あら、マドカちゃん、今日も元気ね」



 そう言って声をかけてきたのは、この近所に住んでいるという高齢の御婦人である。

 なぜ彼女と私が話すようになったのかと言えば……。


「ゴロウマル!」



 夫人の足元には、眼がくりくりとして、毛並みがふさふさ、もふもふ、ちっちゃい体で愛くるしい、チワワのゴロウマルがいた。

 思わず、ゴロウマルを抱き寄せる。


 ふわ~~可愛くて気持ちいい。


 もふもふ、もふもふ、ふさふさ、もふもふ。


 特にゴロウマルも嫌がる様子がない。


 う~~、この子と結婚したい!



「何やってんだお前?」



 は!気づいたら、そこには課長が立っていた。


 せっかくのもふもふタイムが!


「な、なんでもございません」


 無駄に敬語になってしまったわ!


「あ、そ」


 そう言って、課長は去って行った。

 

 なんだったんだ、あの人は。


 それから、まだしばらくゴロウマルとのモフモフタイムを満喫した私は――。



――やはりと言って良いか遅刻して、課長に叱られたのだった。






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