062⚫️名にかけて! & 063⚫️夜空に花束を
062⚫️名にかけて!
では、艦長、行ってまいります!
えっ、問題ありません!わたし、すっごく上手くなりましたから。
ええ、どんと大船に乗ったおつもりで。
あっ、もう大船に乗っておられますな!’ユキカゼ’!
必ず連れて戻ります!
’技術長’の名にかけて!
シロー・K・ユキムラ。
・・・彼のフルネームは、シロー・キンダイチ・ユキムラである。
063⚫️夜空に花束を
包囲兵たちが突端に駆け寄り、恐る恐る深淵の闇を見つめる。
なんだ?何かがあがって来る?!
風を纏うように音もなく姿を現す’ゆうぎり’。
垂直離着陸性能をもつ、’あさぎり’の同型機。
その背に乗る三つの影。
バーバラ、ボビー、そしてトーマス。
バーバラは華麗に投げキスをするや、’ゆうぎり’は岬を離れる。
え〜い、追え!海上艦と潜水艦を動員しろ!
我が軍のメンツが掛かっておるのだ!総力を投じろ!
そのリズの指令を聞いて、幕僚たちが走る。
だが・・・
暗い夜空にヒュルヒュルと音が上がる。
バァア〜ン!ポン、ポン、ポン!
’ユキカゼ’から放たれた、美しい幾何学模様の連続!
赤、青、黄色・・・。
オレンジやみどり、その他、諸々。
アートだ!芸術だ!祭典だ!
巨大な花々が咲き誇る。
見とれる全員に、伝令が来る。
「だめです!全艦、作動しません!チップがやられたようであります!」
リズは全身を震わせた。
「ふっ、お疲れ様だったな、バーバラ。感謝する。」
「おう、マチルダ!持ちきれんぞ、あの花束は!大きすぎる。」
いや、いいですよね、おふたりで握手して。
ゲスト・カーネル、馴れ合いの握手はせん、と言ってたのになあ。
あっ、でもひとつ訂正させてください!
わたしは副長であります!決してゲスト・カーネルの従者じゃあ、ない!!
あの何とかというエライ人には、聞こえんだろうなあ・・・。




