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019⚫️歴史は繰り返すのか
彼は暗澹たる気持ちで報道を見つめていた。
・・・また、力による現状変更か。
超大国は「法による秩序」を掲げながら、
結局は「力による世界」を肯定する。
他国にはイカン!喧嘩はやめろ!と言っておきながら、
自分は平気でパンチやキックを繰り出す。
その身勝手さは、もはや様式美ですらある。
混乱と不平等、涙と後悔。
「次の百年は人権の世紀」・・・
あれは耳障りの良いキャッチフレーズにすぎなかったのか。
きな臭い空気の中で、
引退した隠遁者である自分に何ができるのか。
・・・いや、まだだ。
まだ、諦めてはいけない。
戻ってきた寒波に震えながら、
彼は自分の世界線の動きに眼を凝らす。
その震えは、寒さのせいだけではなかった。




