ジャンside
前スジ
ディアス「俺はついてかねぇからな。王都には」
マック「俺もパス」
ジャン「まぁ、本命はユウリ君だから。あとはどうでもいいよ〜。」
ユウリ「え、俺もパス…」
ジャン「雪女どうなっても知らないよ?」
で、ユウリの感情爆発。色々発散&イチャイチャ
ユウリ「行きゃいいんだろ!行きゃあ‼」
って感じ?
ササメ「あの解説さんが…真面目にしてる!!」
ササメさん何そんな驚いてんですか。
ユウリ「え?だって…今までが酷かったし?」
二人してちくしょー!!グレてやるー!!!
さて、提案したのはいいもののどうしたものか…。
そう思いながら、仮騎士団詰所の一室にて臨時で徴収していた宿屋や民家・倉庫等の借受け費用、軍の撤退指示書等の必要な書類を片付けていた。
ひと息ついた時にはもう夕方だった。
ジャン「なかなか上手く行かないもんだねぇ。おっ。」
顔の笑みが深まる。
どうやら、上手く釣れたようだ。ユウリ君がこっちに向かって来るのがわかった。
終わった書類をさっさと必要な所に届けさせるべく、部屋を出て部下に渡す。部屋に戻り机の上を少し整理してゆっくり椅子に座りなおした。
部下のトラスがユウリ君を連れてドアを叩き、中へ案内するとサッと部屋を出た。
ジャン「いらっしゃい。昼間の提案の件でいいのかな?」
そう言いながら笑みを浮かべる。
ユウリ君は無表情でこちらをしっかり見ると、
ユウリ「ああ。そうだ。…先程は感情的になって済まなかった。王都へは行かせてもらう。」
そう言い切ってから視線をきる。
ジャン「わかった。いやぁ、助かったよ。じゃあ、僕らもあと2、3日でこの街を引き上げるから一緒に王都に…」
ユウリ「わかってる。監視はつけてくれて構わないが、できれば目につかないようにしてくれ。」
行こうか、という前にユウリ君が食い気味に被せてきた。行くと返事しといて来なければこちらが困るのはわかっているのだろう。まぁ、僕とは一緒に行きたくないだろうな。嫌われてるのは自覚してるからねぇ。苦笑する。
ジャン「ああ。まぁ、君が居るから連れが早々攫われて王都に行けなくなった、
なんて起こらないだろうし何かあれば僕達も近くに居るだろうから何かあったら頼ってくれるんだろう?」
念押しに、笑いながら確認する。まぁ僕も彼らに何かあったら困るしね。S級の冒険者に言うようなセリフではないんだけどね。
ユウリ「…ああ。そのつもりだ。」
ああ、ちょっとからかいすぎたかな。手を握り込みすぎだよ。無表情で言ってもそれじゃあ、意味ないね。クックッと笑いが漏れる。
ジャン「じゃあ、そういうことで。王都には四季の炎の宵祭りまでによろしく。」
彼は直ぐに立ち去りたいだろうと、ジャンは席をたちドアを開けてやりながらそう言うと、彼はサッと部屋を出ていった。
まぁ、彼の僕に対する恐怖は何とかなったみたいだし、まだまだ強くなるだろう。悔しさを糧にして。僕がまだ消えない憎しみを糧にしてるようにさ。
王様「うんうん。怨み辛みを持ちつつ仕えてくれる騎士。フフフ。いいね。」
ジャン「え?ヤダなぁ、もちろん王様を恨んでないとは言えないけど。それ以上に僕自身の不甲斐なさに対する憎しみだよ。王様が国のために身を削れるよう、それこそボロ雑巾のようになっても生きててもらわないとね?クスクス」
あ~なんか、この辺空気が暗く淀んでるんですが…や〜め〜てんかぁ〜。
マック「貴族連中なんかだいたいこんなもんだろ。あ~やだやだ。心ん中で何考えてんのかわかんねぇからな。手のひらがえし。ニコニコ笑顔。おーこえぇ!!」
いやさ、マックのおねえさんかわいそ…。因みに君もいちおう貴族くぅぇえええ!!
マック「ん?何か言ったかなぁ?オレは冒険者だよな?ん?あとだれがかわいそだって?」
ヒドイ。ワタクシの頬を思っ切り殴るなんて…親にも殴られたことないのにぃぃぃいいぃぃぃ…泣(嘘)すたこらサッサ〜。
マック「おいおい、言い逃げかよ…しかも嘘かよ!!」