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異世界人と奴隷の少女2

 この世界の人間じゃない、彼はそう答えた。つまり俺と同じ異世界人という事になる。俺は彼に興味をいだき彼に詳しく聞いた。


「この世界の人間じゃないとは、どういう事だ?」


「俺はこの世界シリウスに元々いた住人じゃないんだ、俺はこことは違う世界から半年前にシリウスに来たんだ」


 ふむ、彼の話を要約するとこうだ。

 彼の名前はケイネス、俺と同じ十七歳、金髪で碧眼の女性受けしそうな顔立ちだった。

 俺は心の中で、イケメンめ!っと悪態をついた。

 彼は俺のいた世界とも違う、科学技術の発展した世界から来たらしい。父親が科学者で、彼は父親と二人暮らしだったらしいのだがある日、彼の父親が物質転送機を開発して実験をしていた日に偶々彼も実験を見学していた、だが実験は失敗してしまったらしい。

 実験の失敗で次元の歪みが出来て、歪みに巻き込まれて彼はシリウスに来てしまったらしい。来たときに俺と同じように管理者に会い、知識と言語を理解したらしい。


「この世界に来た理由はわかったよ、その見たこともない銃はなんだ?」


「銃の事を知っているのか?この世界には銃はないはずだが?」


 俺は墓穴を掘った。まぁいい、俺は自分も異世界からきた事を転移して来た理由を隠して彼に教えた。


「そうだったのか、俺以外の異世界人に初めて会ったよ」


「まぁそうある事でもないからな」


「この銃は俺の元いた世界の武器で、父親から誕生日のプレゼントで実験の前の日に貰ったんだ」


「誕生日プレゼントでそんな銃を渡すなんて変わった父親だな」


「まあな、うちの父親が変わってるのは元からだ」


「しかし、ビームを放つ銃をリアルで初めて見たよ、魔法や魔物のいる世界で言うのもなんだけど、半年前に来たって言ってたけど科学技術の発展してないこの世界で、どうやってエネルギーを確保してるんだ?」


「この銃は太陽光のエネルギーを圧縮、増大、貯蓄出来るんだ」


「太陽光?そんなものでビームを撃てるのか、凄い技術だな」


「まあな、この世界では信じられない位に科学技術の発展した世界だったよ俺のいた世界は、こんな事になるならもっと生活に便利なもの身につけてれば良かったよ」


 ケイネスはため息を漏らした。

 それからケイネスはシータとの出会いも教えてくれた。



 ~~~~~~~~~~~~


「マジかよ、何でこんな事になっちまったんだ」


 俺は頭を抱えた。父親の実験が失敗して俺は次元の歪みらしきものに引き摺り込まれた。管理者というよくわからない存在にこの世界シリウスの知識と言語をもらったが、どうすりゃいいんだよ、金は、住むところは!俺は呆然としていた。

 仕方なく今いる森から、どこかの街に向かおうと歩き出した。

 森を歩いているとき、ゴブリン三体に遭遇した。戦ったことなどない俺はヤバイと思い逃げ出した。

 ゴブリンは最悪な事に武器を振り上げ追いかけてきた。


「く、来るな~!」


 全力で走るが慣れない森に、うまく走れずゴブリンとの距離は縮まっていた。


(どうすれば、どうすれば)


 俺は頭がパニックになっていたが、父親からもらったプレゼントの銃を腰につけていることを思い出した。この世界の奴にどの程度効果があるか分からないが、やるしかない。

 覚悟を決めた俺は振り返りゴブリンに、銃を乱射した。


「クソがー!」


 乱射した数発が、ゴブリンの体を貫いてゴブリンは絶命していた。


「やった!はぁっ、はぁっ、やったぞ!」


 俺はゴブリンを倒して生きている喜びを感じていた。


 ゴブリンを倒して森を抜け、街にたどり着いた頃には夜になっていた。金のない俺は野宿することになった。


 次の日、この世界で働くための資格やあてもない俺は冒険者になる事にした。何とか採取や討伐の簡単な依頼をこなして宿暮らしの生活にも慣れ、二週間が過ぎた。


 俺は採取の依頼で近くの森に来ていた。

 俺が依頼の採取をしていると、悲鳴が聴こえてきた。俺は何事かと声の聴こえた方に足を進めた。


「貴様らやめろ!わしの商品に手を出すな!」


 荷馬車から恰幅のいい商人の男は盗賊に罵声を飛ばした。

 俺は盗賊にビビり身を屈めて様子を見守った。どうやら商品とは奴隷の事だった。


「お前ら奴隷を傷つけるなよ!」


「わかってますよ、お頭!」


 盗賊は奴隷目当てで商品の荷馬車を襲ったらしい。

 商人の男は盗賊に抵抗すると、盗賊に切り殺されてしまった。


「はっ!抵抗しなければ命だけは助かったのによ」


 盗賊のお頭はそう言って、切った相手に目もくれず商品の奴隷の荷馬車を物色し始めた。


 うん、無理だ!盗賊は五人、俺なんかが助けられる筈がないと心の中ですまないと思いながらこの場を離れようとした時・・・


「いやっ!止めて乱暴しないで」


 凛としたその声が聴こえて振り返ると猫の獣人が必至に抵抗していた。

 俺は動物好きでその中でも猫が特に好きだった。

 俺はその光景を見たとき頭に血がのぼり、盗賊に銃口を向け引き金を引いた。

 盗賊に見事命中して盗賊の一人を殺すことに成功した。

 残りの盗賊は俺に気がつくと声を張り上げた。


「てめえか、仲間を殺ったのは!」


 俺は急かさず盗賊に狙いをつけて引き金引いた。また一人盗賊を倒した俺は盗賊を挑発した。


「そうだよ、盗賊ども」


「おかしな武器持ちやがって!お前らアイツを殺すぞ!」


 盗賊のお頭は残りの盗賊に命令すると三人で武器を抜いて襲いかかってきた。

 20メートルはある距離から攻撃手段のない、向かって来る盗賊を狙うのは狙撃するより簡単だった。

 俺は盗賊に銃口を向け乱射した。

 盗賊は避けることが出来ず、ビームに撃ち抜かれ動かなくなった。

 俺は頭に血がのぼり初めて人を殺した事実に腰を抜かしてしまった。


(やっちまったな~、一歩間違えれば俺死んでたぞ)


 自己嫌悪になっていると、荷馬車から降りて来た奴隷達が御礼を言ってきた。


「「「「「ありがとうございます」」」」」


 奴隷の人数は五人、皆女性だった。その中に勿論あの獣人の女の子もいた。

 彼女達は街に戻るつもりだという。

 俺は採取の途中だったので少し無責任かと思ったが街まで目の先だったので、彼女達と別れた。

 しかし、獣人の女の子は俺の服の裾掴むと言ってきた。


「僕を貴方の奴隷にして下さい!」


 俺は数秒固まって考える。


(何を言ってるんだこの子は、奴隷になりたい・・・俺の・・・しかも僕っ子!)


「俺なんかの奴隷でいいのか?言っとくが俺は見てわかる通り裕福じゃないぞ?」


 女の子は、こくんと頷いた。


 ~~~~~~~~~~~~



「それがシータとの出会いだったんだ。それから俺達は半年間、冒険者として何とか生きてきたんだ」


「そうだったのか」


 ケイネスの話が終わる頃、シータが目を覚ました。


「・・マスター・・・」


「シータ起きたか、俺達助かったぞ」


 シータが目覚めると俺達はもう一度、事の顛末をシータに説明しながら街に帰った。








 

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