表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/42

なんでも有りのスケルトン

夜もドップリと更けた頃。


や、トールさんもサボらずちゃんと討伐してましたよ? え?討伐じゃなくて作業? まあ、作業だけど。

とはいえ、なんとなーく骸骨の集まりが悪くなってきた。

そろそろ打ち止めか??


( お? コレは、コレは♬)


腰に吊った元魔王が、久しぶりに意味のある言葉を囁いた。


「むう、これは、、予想外。   少々マズいやも知れませんな 」


通りの奥。

今までの骸骨とは倍ほどサイズが大きい影が幾つも並んで見える。

ウーバイくんがチラリと背後で淡く光る結界を見やって、また先を睨む。



☆ダークスケルトントルーパー

☆脅威度 B+

☆LV 14

☆スケルトンホースに騎乗した上位種

 多くの場合はユニット(隊)で出現し、その際の脅威    

 度はA+

 玉砕を厭わぬ突進は城壁すら穿つ



あ。騎兵だ。 すげー、馬まで骸骨だわ。

結構数が居るな。

馬上槍と、、ランスか? デッカいトンガリ◯ーンみたいなん持っとるヤツも居る。


あれ、マズいの?

てか見るからヤバそうだけど、脅威度もヤバいわ。


「 拙僧の結界では、アレらの突破力には少々心許ないところですな」


ですな、て。他人事みたく言うよね。。

まあ、流石に脅威度A+は、ヤバいよな。

確か小型の龍、ワイバーンの脅威度がAだったような気がする。


て、言ってるそばからそのト◯ガリコーンが数体纏めて突っ込んできた!

ホネだけのくせに妙に重量感のある足音が響くな。

途中にまだ居る雑兵スケルトンを蹴散らしながら一直線に吶喊してくる様は、まるで特撮映画のCGでも見てるみたいだ。 いや、現実だけどねっ!


ドカンッ!バキャ!と先頭の何騎かが結界の効果範囲に衝突して飛び散る。

人間と違って恐怖心とか無いのか、全く減速したり進路変更したりしない。

恐ろしいほどの破壊力だ。

内側で身構えるトールさん達にも、衝撃がバンバン伝わってくる。


なんとかコアが砕けずに済んだ何体かは、そのままコースを外れてはるか後方へと回り込んでいく。

その間にみるみる元の完全なスケルトントルーパーに戻っていき、再度突っ込んでくる。

数はその度に少しづつ減るけど、まだ2〜30体は見えてるな。。


そんな波状攻撃が繰り返されているうちに、八芒星の光が揺らぎ、明滅をはじめた。

なんとなくそろそろ限界みたいだな。。


「 さあ、ここから本番ですぞッ 」


あ、コイツ。 さも予定通りみたいに。

まあ、今まで楽させてもらったけどさあ。


このまま360°から突っ込まれるよりは、壁を背にして180°に絞ったほうがいい。

通りの端に駆け込んで、そのまま石門の所まで撤退した方が良さそうだ。

石門は通れる幅が狭く、奴らのお得意の突進攻撃を殺すことができそうだからな。


ウーバイくんも同意見なのか、後詰めの要領で後に続いてくる。


(コヤツらの魔素は上等ゆえ、一匹たりとも逃すでないぞえ)


いや、逃げてんのコッチだから。

あんな軽トラが突っ込んでくるようなん、まともに相手してられるかい。


幸いにも騎馬突進は進路の変更がほぼ出来ないらしい。 あれだけ密集して駆けてくるんだから、そりゃ無理ってもんよな。

こちらが動いて進路から外れると簡単に軸線を外せる。


「おうりゃ!」


絶妙に外せば、ウーバイくんの鉄棍のフルスイングで騎馬のコアを狙い打ちできる。

馬という突進力を失った騎兵なんて、いいカモだ。


、なんて思ってたけど、こいつら槍の他に背中に剣も帯びていた。

ウーバイくんに馬をやられた騎兵が、背後から剣を振りかざして間合いをつめる。


「、! なんのこれしきっ!!」


返す棍で剣を受け止めるが、その瞬間に瞬脚で飛び込んで横合いから刀を一閃! コアを両断する。


「背中は任せて突進をっ!」


追いすがるスケルトントルーパーを、ウーバイくんが潰してトールさんがトドメを刺す。

なかなか、いい連携だね。

ただウーバイくんの負担が大きいけど。


そうやって少しづつ後退して、石門の影に二人して飛び込んだ。


「さあて、さて。 どう来ますかな?」


珍しくウーバイくんの息が上がってる。

骨とはいえあの速度の突進に真っ向から鉄棍を振り抜いていたからなあ。

よく見ると、鉄棍を握ったままの拳が青黒く腫れている。

ありゃあ、折れてるなあ。


【オートヒール】が発動しているのか、たまに淡い光に包まれるたびに眉根を顰めて痛みに耐えているようだ。

骨折を【ヒール】で無理やり治すのって、痛いんだよなあ。。

しばらくウーバイくんは戦線離脱だな。


さて。


石門を遠巻きに囲んだ残りのスケルトントルーパーは5体。 気配察知には他の気配は、なし。

いや、正確にはあるんだよなあ。

ラスボス的な気配。。。

とはいえ最初からずーっと動いてないから、今はまあよし。



そうこうしてるうちに、遠巻きにしていた5体に動きがあった。


騎乗した黒い影がボヤケてくると、やがてそのまま混ざりあって今度は倍ほどの数の影に分散する。

そしてそのまま、今までの雑兵スケルトンよりも鎧や甲冑のようなシルエットとして固まってきた。



☆ダークスケルトンアーマー

☆脅威度 B++

☆LV 17

☆武装のランクが上がったスケルトン

 武装に合わせて防具類も備わり、耐打撃性向上



まじかー。

なんでも有りか、コイツら。。


普通のスケルトンと違って、弱点のコアが完全に甲冑の中だな。

武装は、ざっと見たところロングソードが多いけど、戦斧やハルバード、盾持ちも居る。


数は、 ひのふのみの、、、 うーん全部で8体。


カクカクした動きの雑兵スケルトンとは、佇まいから全くの別モノ。武具武装を携えて、まるで重装歩兵のようにそれぞれがゆっくりとこちらへ歩みを進めてきている。


(ダークスケルトンは、の  ここからは別物じゃぞ?  ほれほれ、破王さまに泣きついてもよいのじゃぞ??)


あ、泣きついていーの?

そりゃあ助かるなあ。


(  、、、おぬし、プライドとか、 無いのかえ?)


プライド? なにそれ。

あいにくと、トールさんは武の道に生きるとか一切考えてないからな。

そんなモンでメシが食えるなら考えてもいいんやけどさあ。


とはいえ、今のトールさんにはスキルがある。

多分そのおかげだけど、この前の山賊討伐でも感じたように、刀を振ることに全くの躊躇とか戸惑いとかが無いんだよ。

や、バトルジャンキーとかや、ないんよ?

なんていうんかな、 ご飯食べるの?じゃ、お箸使うよね みたいに、当たり前のことみたいな?


( なんじゃそれは、。 ほんに【オクリビト】の考えることは、よう分からんのう笑 )


ああ、それな。

トールさんにもよく分からんよ笑


まあそんな訳だからさ、もし何かしてくれるんならこの前の結界?みたいなのまた頼むよ。

たぶん、ウーバイくんの怪我が癒えるのにもう少しかかると思うんだよね。


( まあ今回は貸しなしで、よいわ)


「いやいやいや、拙僧は、やれますぞ!」


おー、。 何とも頼りがいがある仲間だねえ。

ありがたいね。


でもさ。

ちょっとやらしてみてよ?


腰から元魔王を外してウーバイくんの脇に置く。

スマホのバイブみたいにヴーンと震えたかと思ったら、辺りの音が消えた。

これが結界ってやつかな? メリッサさんは全力で攻撃当てても全部吸われて結界から出られなかったって言ってたけど。


( おぬしだけは出入り自由じゃ)


へー、便利だね。

 

(ただ、これでは魔素も吸い難いがの )


なるほど。確かにね。


腰のベルトから下げ緒を抜いて、左手に刀を持つ。

ゆっくりと立ち上がり、こちらも石門の影から通りに出ていった。


ダークスケルトンアーマーの一団は、盾持ちを先頭に左右に広がり、半包囲の体勢だ。

彼我の距離が瞬脚2回分くらい。

まだどちらの間合いでもない。


左足を半歩引いて、腰だめに背をこめる。

納刀状態ではあるけど、居合とは違う。

膝、腰で小さくリズムをとって揺れて、やがて不規則な揺れへ。


さてさて。

どこまで頑張れるか、なッ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ