SIDE:アルベルティーヌ─可愛いお願い─
アルベルティーヌ様がまた張り切る回。
アルベルティーヌ視点 小話
──カランカラン
「いらっしゃいませ〜♪ あら? 見慣れない方ですわね? 当店のご利用は初めてでしょうか?」
「オジエ夫人、先日はありがとうございました」
──あらあらぁ!? 姿を変えていたのね!? カミーユ君、お久しぶりねぇ!
「あらぁ! 陛下! お久しぶりですわね! 先日のドレスお気に召していただけましたか?」
「口下手な、奥ゆかしいアイリーンにぴったりのドレスでしたよ! 可愛すぎて……っ//// お礼は直接言わねばと思って。ありがとうございました」
──ふふっ! 白い薔薇が3輪だもの! 口下手なアイリーンちゃんが着るから、よりイイのよね♪ 分かる分かる♪
「アイリーンちゃんに、赤い薔薇は贈りましたの?」
「いや、実は5月初旬に王城でお茶会をした時に、赤い薔薇の花束を贈っていたんですよ。あのドレスは彼女の返事だったんです」
「あら! まぁまぁまぁ!!!! だから、ブーケのようなドレスってことでしたのね! 我ながら良い仕事したわぁ☆」
──やだぁっ! もうっ! 年甲斐もなく、きゅんきゅんしちゃう〜〜〜〜っ!!!!
「陛下! 私、友達の息子と娘が結婚するだなんて、もう嬉しくって! できれば、ウエディングドレスも作りたいわ♪」
「もちろん、お願いしますよ。僕の服もお願いして、どこかお揃いになるようにしてもらおうかな? 今度、アイリーンと相談しに来ますね。
──それで、オジエ夫人には、お礼の他に、頼みがあって。今度近いうちに、お忍びでデートをしたい。一般市民が着てもおかしくないような服をお願いしたいのだが、作ってもらえるだろうか?」
──あら! お忍び用の服! 懐かしいわぁ♪ 先代のエルネスト様にも頼まれたのよね〜♪ やっぱり親子だわぁ!
「ふふっ、先代の国王陛下からもお願いされてね? 作ったことがありますのよ! やっぱり親子ねぇ! アンジェリーヌ様がすごく喜んでくれたのよ!」
「──あの父上もお忍びでデート……ですか……意外です」
──えー! お洋服どうしましょう!
でも、2人とも育ちの良さが出ちゃってるし、スタイルもいいから、隠せないと思うけどっ♪
「普通の服もいいし、使用人風もいいし、護衛騎士風……ってそれはお城の制服でいいのよね! お忍びだなんて楽しそう〜☆
アイリーンちゃんはワンピースで良いのかしら?」
「──アイリーンは、ベルティーユに行きたいらしくて。アイリーンはそのままでも良いと思っていますが、お洋服をプレゼントしてもいいかなって。これからもデートしたいですし!」
「じゃあ、どこか生地とか柄をリンクさせて、プチお揃い風はどうかしら♪ ええと、今日は月曜日だから……普通の服ならすぐ作れますから、金曜日にはできますよ♪」
──今週末デートかしら? それとも来週末デート? 楽しみねぇ♪
またまた私、2人の可愛いお願いでしたら、頑張っちゃうわよ〜☆