ゴルラ・ファミリー
こんにちはこんばんは、sha-k_3です。
なんと、本日も2回行動です。
これで、この前のサボりの分はしっかりカバーしました。
自由に執筆していくのでよろしくお願いします。
「テメェ誰だ?」
「え…」
まさか、人生でヤの付く職業の人とエンカウントすることがあるなんて、思ってもいなかったなぁ。
まあワタシ、元お嬢様だし、お金ならたっぷりあるからさ。
は!もしかして軽い気持ちでプレイヤー殺ってたのバレた?
それだったら、もしかしたら勧誘かもしれないね。
ほら、こういう仕事って殺しとか、拷問とか、色々やるでしょ?
だから、ワタシみたいに無慈悲でクールでかっくいーお嬢ちゃんとかを勧誘してるんでしょ?
漫画とかだと、そういう裏社会系ヒロインとかもいるよねー。
「おい、話聞いとんか?」
「はい?あぁ、すいません。この家に、何か御用でしょうか?
危ない危ない。
脳内で変な妄想繰り広げてて、この人のこと無視しちゃうとこだった。
「俺はな、今日借金の返済金の徴収に来たんだよ。だから嬢ちゃん、退いてくれないか?」
「…」
まさか、マリアさんが借金してるなんて…
家の中を見てたけど、返済金のようなものはなさそうだった。
寝込んでたし、もしかして、返すお金がない?
そうしたら、どうなる?
「もしもマリアさんが今日返済出来なかった場合、どうなりますか?」
「お?そうだなぁ。返済期日は今日までだし、ちょっとの期間じゃ返せねぇような額だからな。そしたら、確かこの家には娘がいたよな?だから多分そいつが『バキッ』うおっ!なんだ!?」
おっと、怒りのあまりに手を置いていた壁に傷が入っちゃった(てへぺろ)。
それにしても、ミアに手を出すのかぁ。
もうワタシの中で、ミアはワタシの女だからなぁ。
よし、そうだ!
「そうですか…それなら、ワタシが代わりに払います!」
「嬢ちゃんが?言うのは勝手だが、嬢ちゃんには無理だと思うぜ?」
「少々お待ちいただけますか?」
「あ、ああ。いいけど…」
「それでは失礼します」
ワタシは家の中に1度戻って行った。
「待たせてしまい、申し訳ありません」
「おお、嬢ちゃん。いやそんなに待ってない、ぞ…」
男は、ドアから出てきたワタシの姿を見た途端、固まってしまった。
今のワタシは普段着スタイル、つまりドレス姿である。
「これでもワタシ、元貴族なんですの。お金ならまだまだ余っていますわ」
「なるほどな。先ほどの嬢ちゃんの余裕はそういうことだったのか。それなら話は早い。今から組織のとこに連れていく」
「はい、お願いしますね」
「こっちだ」といって歩き始める男の後ろを着いていく。
進行方向は、お店の入り口があった人通りのある方ではなく、その反対である完全に路地裏の奥である。
まあ、裏組織のアジトだから、そんな人がよく通るようなところには作らないですよねー。
あ、そういえば、
「組織の名前はなんというのですか?」
「お前、そんなことも知らないのか?この町では有名だと思うんだが…」
「すいません。都から離れたばかりなので」
「そうなのか。俺達のファミリーの名前は、ゴルラ・ファミリーだ。頭領の名前がゴルラでな。そのままそれがファミリー名になったんだよ」
「そうなんですね」
ゴルラ・ファミリーかぁ。
多分、頭領の見た目はすっごくゴツいんだろうな。
だって、ゴルラって名前、絶対ゴリラからきてるでしょw。
待ってやば、おもろすぎ。
これがマジだったらほんとにおもろいわ。
そしたらワタシ、頭領の前で吹き出す気がする。
フラグじゃないからね?
ワタシはそんなことを考えながら、男の後ろを着いて行った。
「おーい、帰ってきたぞー」
ということで、特に何かイベントが起こるわけでもなく、無事に到着した。
それにしても、見た目は案外普通の家って感じなんだな。
あ、でもそっか。
こうやって一般人にカモフラージュしてるのか。
そういえば、男のマーカー、赤くなったりしてなかったな。
もしかして犯罪行為とかしてないの?
いやでも、裏社会の人だから、何かしらはやってると思うんだけどなぁ。
「おお、やっと帰ってきたか。どうだ、徴収は上手くいったか…お前、ついに誘拐したのか「してねぇわ!」ならよかった。で、そいつは誰だ?」
「ああ、なんでも元貴族の嬢ちゃんで、今回借金を肩代わりしてやるらしいよ」
「はー、だからそんな服着てんのか。全然現役の貴族かと一瞬思ったぜ」
「それには俺も同感だ」
ええ、もちろんですよ。
そう見えるよう、幼い頃から教育されてきましたからね。
これでもワタシは、日本有数の資産家の娘なんですよ…もと。
「んじゃ、頭領のとこに案内するでいいのか?」
「ああ、そのつもりだ」
お、ついにこの組織の頭領のゴルラとやらとご対面か?
ワタシはそ引き続き、男の後ろを着いていく。
そして案内された場所は、真ん中に長机、その両端にソファが置かれた、談話室のような部屋だった。
ただ広めなので、大人数で入っても大丈夫そうである。
「ちょっと座って待っててくれ」
そう言われるので、ワタシは片方のソファに腰を下ろす。
おぉ、このソファけっこういいやつだぞ。
屋敷で使ってたものとあまり大差ない。
「失礼します。紅茶を持ってきたので、どうぞ」
別の男が部屋に入ってきたかと思うと、ワタシの前にティーカップを置いた。
ふーん、紅茶ね。
ワタシ、これでも紅茶にはうるさいのよ?
というわけで、まずはひとくち。
ごく
うん、まあ悪くはないわね。
さすがに屋敷のものよりは劣るけど、そこらの市販のやつよりは全然美味しい。
もしかして盗品なのかな?
階級の低い貴族とかからの。
「失礼します。頭領が到着なさいました」
お、やっとご対面か。
部屋に入ってきた男の後ろから別の男が現れる。
ゴフッ!
「ゴホッゴホッ」
「だ、大丈夫ですか?」
「ええ、すいません。紅茶が変なところに入ってしまって…」
ワタシはなんとか言い訳を口にする。
ワタシが吹いた理由は、もちろん頭領である。
でもこれはしょうがないよ。
だって、
どう見ても人化したゴリラなんだもん!
どうもsha-k_3です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも自由に執筆していくのでよろしくお願いします。




