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苦労1-16
苦労1-16
「そうですか ありがとうございます」と王子様が私の報告を受けてから仰った。「後のやり取りは私共に任せてください」と私にさがるよう促した。
「敵は勝利出来る確信あっての進軍。大丈夫でしょうか」と私が問うと王子様は紙に文字を記す。「兵力が落ちています。我々が優位に立った今が交渉する機会です」と王子様は紙をクルクルと丸めて印鑑を押す。
呼び鈴を鳴らし「貴方が捕縛した人質、牢に収容した人質達。階級やら重要度で変わって来ますが。まぁ 壱割くらい相手方の取引に使えれば良い方でしょう。待遇や命欲しさに少し上乗せか水増ししているでしょうが」
王子様が言葉を切ると部屋の出入口が開いた。「これをお願い致します」と先程から記していた書簡を部屋に入って来た兵士にまとめて渡した。
「見捨てられない事を願いますね」と出て行く兵を見送った王子様だった。




